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【小説】どんなコップがお好き?


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小説を書いてみました     奥谷紀美子談

 2008年に、体の無理な使い方から起き上がれなくなって、テレビを見るようになったの。テレビをじぃっと見ていたら、特講受けて下さったらと思う場面がいっぱいあって、こんな風に考えてみたらどうでしょうかと伝えられたらいいなーと思って書きはじめました。体力回復も願って。

 特講を受けていない人に向けて、ヤマギシの表現では伝わりにくいことも、全く知らない人に知らせるには物語風の方が伝わりやすいかなと。一人でも知ってもらって、知った人に楽になってもらいたい、幸せになってもらいたいという思いだけで、伝えたい一心だけで、分かっていない自分が恥ずかしいなあと思いながらも出して行こうかなと。

 一志で研鑽して、もし出していいとなったら、ペンネームで電子書籍にと考えたの。電子書籍なら紙の本でないので、お金もいらないし、タダだったら誰でも見ることができるし、少しは広がるかもしれないと、少しは世の中にヤマギシズムが浸透していくかなと思って。

 参画して10年は理念を研鑽して実践して、知識としては入った。養鶏やその他色々やらせてもらったおかげで、身体は自由自在に動けるようにしてもらった。知識と体を培ってもらったけど、心の世界はぴしゃと扉が閉まっていた。心の世界を解放しないと自由な人間になれないと思った。

 一切の理由なしで提案して家族で遊びに行った時、無意識の内に行ってはいけないんだと何処かで思っていた事から解放されたことがあった。それ以后自分がいけないとしていることを、なんでそれがいけないのかと繰り返し考え方や行動でやって来る中で、自分が持っているものや捉われていたものが見えてきた。そんな自分を縛っていたものから少しづつ解放されて来ると、解放された分だけ愛が滲み出てくるように思えた。自分の中の泥をかき混ぜて流していく。一生の仕事だけど、そういう風に心が少しづつ澄んでいくことの一つが小説を書くきっかけになったかもしれない。

 なんで書けるのか分からないけど、ただ自然に出て来たもので書いてきた。集中力が要る。頭が冴えてやれる日はあまり無い。身体がそういうコンディションになった時、夜でも朝でもパッとペンを執る。1年のうち、合わせても20日から1カ月くらいかな。広告の裏から始まって、使い古したノートに書いたのを原稿用紙に写して、また書き直して、書き直して、また書き直す。これ以上書けないとなった時おしまいとする。途中、疲れ果てると3カ月ぐらい見向きもしない。一つの言葉を表現するのに仏教や哲学ではどう言っているのか、書く時間の何倍もそのことを調べる。すばらしい表現だと思いその表現をそこに入れると文脈が変わり、また書き直したりして、1年に1作くらいかな。

 書く勉強なんかしたこともないけど、その気になったら書きたいと思う人なら誰でも書けると思うし、みんなで書いていけたらいいなー。いろいろな角度から書いてもらって、その人の親愛の情で世界中に発信できたらいいなー。

(聞き手 喜田栄子)

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コメント

  • 平島春美(春日山)

    途中ちょっと眠くなってしまいましたが、紀美子さんの力作に脱帽!拍手!
    建介さんの挿入した、写真も楽しませてもらいました。
    部屋の佇まいが眼に浮かぶような、、、。

  • 麻野幸子(豊里)

    たづさんの口もとをじっと見つめながら、こころ傾けている私がいました。

    今は記憶としてある、過去の事実をどう扱っていくのかなあと無意識に考えていました。その過去の事実に感情がくっついていました。

    それをひとつづつ、つまみ出してタンポポの種を飛ばすように吹き飛ばしましょう。

    読ませてもらって、幸福人への階段をひとつ登るキッカケをもらいました。

  • 石角 真由 (鳴子)

    小説って書けるんだ!すごいですね。

    感想は・・・
    面白かったけど、難しかったです~。

    せっかく物語にするなら、
    会話の中で閃いていくよりも、何かの体験を通して考えが変わっていくほうが
    その変化をより感じやすいかな?と思いました。

  • 井口義友(別海実顕地)

    小説「どんなコップがお好き?」一気に読ませてもらいました、
    小旅行での三人姉妹の旅館での体験はまさに特講の体験が表現されていて、表現も豊かで特講を受講したものには再発見の要素も有り素晴らしいと思いました。
    未特の人にとって、小説「どんなコップがお好き?」を読んでしまうと、特講を受けようと思うかどうかはちょっと疑問が残るのと、
    特講を受けたときのカルチャーショックは、やはり特講の内容を知らない方が新鮮に感じるのではと思うのですがどうでしょうか。

  • 麻野幸子(豊里)

    ほー、村ネットで小説〜。 これから読ませてもらいますね。