文化祭のポスター【豊里】
ポスター委員会の高等部生が原案を考え、みつぐさんが素描きした。
あんな場面を入れて、字の大きさを変えてと、やりとりしながら「これでいいかな」と出来上がってきた。「これでいいかな?と言ってももう変えられないけど、、、」とやりきった感じのみつぐさん。
るんるんで連絡研に持って行って披露した。
「うわーいいね」の歓声。
「この牛を追っているのは逢澤君でしょう」
「散髪しているのは横田さん」
と大うけ。
と同時に「和楽がない」「桜でなく紅葉がいい」「トラクターも」から始まり、みんな言いたい放題に出していた。
次から次へと出てきた声をみつぐさんに繋いだ。「申し訳ないね。言うのは簡単だけどね」の気持ちを添えて。
次のが出き上がってくる間に、その第1回目のポスターをみんなに見て欲しいと思って、ロビーに張った。大人、子供らも大喜びで「お父ちゃんいたよ」と報告に来てくれた子もいた。
途中、「描いた上に付け加えのは色が濁ってだめだ」とみつぐさん。「いいよ。できるところだけで」と返事した。
ところが、2日たって届いたポスターはみんなの要望がすべて入っていた。それ以上にもっと書き込まれていた。人が増えて、何人いるのだろう。誰かが言った「こんな所で暮らしたいね」
今度は2枚のポスターを並べて『どこが変わったかな』『人は何人いるかな』と張ってみた。「草すべり」「玉ネギ定植する人が増えた」「堆肥まきしている」、、、と違いを20か所見つけた人。
子どもはもっと細かくよく見ている。「この人耳に鉛筆かけてなかったけど、かけている」「メガネが増えた」と70か所と書いていた。
その夜、秋の研鑽会で「仕事と職場〜そこから拡がるもの〜」をテーマに研鑽した。絵の中の一人一人が語ってくれた。へーそんなことやっているんだ。そこまでやってくれていたんだ。ポスターに肉付けされ奥行きが生まれ、もっと広がる世界を感じた。心が温かくなった。