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豊里の初釜


初釜で
静謐なひと時、豊かさを堪能

 
 例年ならお正月の2日のお茶会でしたが、今年は10日にお茶室でゆったりと頂きました。

 場所も変わり、茶室のある旧学園事務局に向かう道中、待合の間にも心が整ってくる感じがして、あらためてこういう時間がある豊かさを感じました。10日になったことで養豚部のお姉さんらも着物を召して参加ができました。

 11時から16時まで150人の人らがたっぷり楽しませてもらいました。

【豊里実顕地 喜田栄子】

新春の初釜は干支尽くしにしました。

龍その1 待合の掛け軸 龍の絵を美里の竹内さんに描いていただきました。

龍その2 お茶席の掛け軸 「三級浪高魚化龍」さんきゅうなみたかくしてうおりゅうとけす 禅語。夏王朝を開いた禹(う)が黄河の氾濫を治めるために龍門山を切り落とした三段の瀧を「龍門の三級」といい、これを登る鯉は龍になれるとされた。すなわち「登龍門」である。精進努力すれば、立派な人物になれるという意。(淡交社茶道大辞典より)

龍その3 花入れ 煤竹(すすだけ)でできた長い花入れで、銘が登り竜といいます。白玉椿と蠟梅(ろうばい)を生けました。

お菓子は薯蕷饅頭(じょうようまんじゅう)を作りました。大和芋や上新粉で皮を作り、餡を包んだものです。大和芋は中井雅博さんの畑で穫れたものを分けて頂きました。

横田陵子

お茶会に参加してみて

 今年数年ぶりにお茶会に参加しました。

 花よりだんごという言葉がありますが、花もだんごも味わえたお茶会でした。お茶もお菓子もおいしかったし、娘さんたちのあでやかな着物姿もとても良かったです。

 真新しい畳の間に、色紙、掛け軸などが掛けられ、お花が活けられ、お香の香りが漂い、いろいろな茶器が置かれお釜からはコトコトと音がし、お茶を運んでくる娘さんらの立ち居振る舞いからは畳をする音、着物の衣づれの音などが聞こえ、しとやかな陵子さんからいろいろなお話を聞かせてもらい、器の感触を楽しみながら、お茶やお菓子を味わい五感のすべてを堪能させてもらったような気がします。何か茶道の一端を垣間見たような気さえするようなお茶会でした。

和泉武

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コメント

  • 内田 桃子(豊里)

    私は、普段の生活で、いくら気持ちが波立っている時でもお茶のお稽古に行くと、心洗われるというか、清められるというか静かで平らでいられる気がしています。

    お稽古場が自分にとってそんな場所になっているのに、今回初めてお茶を点てさせてもらって、それが伝えられるようなお点前にしたかったなと思うのですがひどく緊張して、それどころではなかったし形ばかりこなすことに精一杯になってしまったとあとから思いました。

    途中、お運びのときの礼をもっとゆっくり落ち着いてやった方がいいとか、一拍置いてからした方がいいよと言ってもらったりして、オモテナシの心に意識を置いてやろうと思って、切りかえられたかなと思います。

    結局2回もお茶を点てさせてもらうことになってやっぱり2回目も緊張したけど、形よりも心の方に意識を寄せて、ゆっくり落ち着いてのぞめたかなと思います。

    準備も片付けも合わせると朝から夜までかかったけど、養豚の女の人達がお茶会に来るのに着物を着て来てくれたり、私の場合は母がお茶会に合わせて神奈川から来てくれたりと、
    こうやって豊里をあげてお茶会に参加して、みんな職場の合間とかに合わせてきてくれて
    一日かけて用意できたのがとても良かったなと思いました。