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「今年は鰻を食べるかどうか・・・」


「今年は鰻を食べるかどうか・・」

 先日、春日山の愛和館推進研で話題になりました。
地球的規模で鰻の稚魚が減っていて、今年は鰻の値段が昨年より更に更に上がっているそうです。

「そんなに高いのなら、いらないわ。」
「豚肉で蒲焼きを作るとか、鰯のかば焼きにしたらどうか。」
「毎週一回出ている魚を食べないようにしてでも、鰻を出してもらいたい。」
「いやいや、普段の魚は食べたい。」
「これだけ毎日豊かな食事を食べているのに、なぜ鰻を食べなくてはいけないのか?」
「学園生の頃は夏の大型行事の前の7月に、夏バテを防いで元気を付けるために必ず鰻を出してくれたから、7月には食べたいなあ。」
「昨年のような余り美味しくない鰻なら、食べなくてもよいです。」
「地球的規模でみんなのことを考えたら、今、鰻を食べることがどうなのだろうか・・・」

等々、いろいろな意見が出ました。

 職場や仲良し研、調正所運研などいろいろな場で出し合っていこうとなりました。

 その日の夜の豊里での基本研でそのことを出してみると、

 内部川実顕地の花ちゃんは、
「鰯のかば焼きになるかなあと言っているところ」

 一志実顕地では、
「秋刀魚のかば焼きにしようとなっている」

 豊里実顕地では、
「鰻の話題は全く出ていない。去年も出さなかったけど今年も出さないんじゃないかなあ。」というようなことでした。

 でも豊里でも、
「鰻を愛和館で食べたいなあ。」
という人もいました。

 また、
「春日山は、鰻のことだけで、ずいぶん盛り上がるんだなあ。」
と言われました。

 食べ物の話は誰でも関心があるし(私はその中でも特にそうですが)、育った環境などで趣向や考え方が色々あって、話題が尽きないです。

 鰻を食べるかどうかということよりも、このことを通して、ひとりひとりの気持ちや考えを聴き合ったり、そのことが『どんな社会にしていきたいか』『どのように物事を決めていくのか?』に繋がっていくことになっていくようで、楽しくて面白いと思います。

 「あー、でも食いしん坊の私はやっぱり美味しい鰻がたべたいなー。」

【春日山実顕地 柳 順・イラスト by 諏訪花】
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コメント

  • 奥田なな瀬(阿山)

    毎日、春日山の愛和館で、食生活部のみんなと食事づくりをやらせて貰っています。
    昨年の今頃は、うなぎを愛和館で用意するかどうかで、あまりの意見の多さに、食事を用意することが仕事なんだから、どこかで決めてくれたら美味しく出すことが思いっきりやれるのにと思っていました。
    1年たってまたこの季節がめぐってきたな~、という感じです。
    美味しく出していくことももちろんあるけれど、今はみんなと一緒に考えていくこの過程がもっと大切なことだなと感じています。
    昨日は仲良し研がありました。そこでもうなぎの話題でひとりひとりの思っているあたりを聞かせてもらったり、私も思っていることを出す中で、美味しいうなぎを愛和館で用意してみんなで味わいたいな、という気持ちになりました。でもこれは今の私の私意、これからどんな公意が見出されていくのか、どう見出していくのか、楽しみです。
    仲良し研ではうなぎの話から拡がって他の話に移りましたが、もとにある考えていくところは同じかな、食べ物の話をしているようで、人と人との間の話かな、全てに通じていくことかもしれないな・・・うなぎは入口なのかも。

  • yagi rikako(大阪)

    私は土用の丑の日にうなぎを食べることと節分に巻き寿司をその年の恵方を向いて無言で食べることは、大阪に来て知りました。23歳の春でした~(*^▽^*)

    食は生きていくためにとても大事ですが、命を守るものが、我執を守るモノになってきているようにも思えてなりません。今の私はそうですね。((((;゚Д゚))))

    反省(=_=)

  • 中村 哲(さとる)【京都】

    鰻さんなら土用なんて関係なく いつでも食べたい♪ 
    美味しいと思うけど普段の食事で栄養摂れてるんかして
    沸いてくるパワーを特に体で感じるって事もない。でも食べたい。
    市場が高いのは求めている人が多すぎてるんだし みんなの気が済んだ頃に食べるわ♪
    せやけど生産者なら 求められてるこの時期に合わせて生産出来れば
    消費者も喜ぶし 資金の回収も上手く行くんで ええことちゃうん♪
    他の分野も鰻並みに景気あげてきたらええね♪ 

  • 石角 マユ(内部川)

    昨日の昼食の時に
    「内部川の土用はイワシなの?」
    と聞かれました。この記事でそう書いてあったから、と。

    いや、一応今のところはウナギになってるよ。
    でも、ウナギ出したら色々言われるって話も聞いたよー。

    と言いました。

    栄子さんがコメントしている
    「どのように物事をきめていくか」
    というのは、私もこの記事を読んでとか、最近生活していて思っています。

    私自身はそんなにウナギにトキメかないけれど、土用はウナギでしょー、とも思う。
    食べたい人、特にどっちでもいい人、フトコロ具合、
    愛和館、実顕地の食としてどうか、というのもあるのかな?

    今の私は内部川のみんなに、こういう事を考えてるというのを知ってもらえるように発信したいかな。

    でも正直、ウナギじゃないなら代用品の蒲焼じゃなくて全然別のメニューがいいな。
    あぁ、ウナギが出せないのね、って思っちゃうからもったいない。
    スタミナをつけるってところを汲んで、焼き肉とか?!

    別海青年一同のコメントの「おこづかいでどうぞ」というのは、なんだかちょっと違うと思いました。

  • 別海実顕地 青年一同

     おこずかいでどうぞ。

  • 喜田栄子(豊里)

    どのようにものごとを決めて行くかは
    豊里の連絡研でも話題になっています。
    人での足りない土曜市に入って欲しいとの要望と
    養鶏法の人が土曜市に入りたい、がそのままスルーしたら
    土曜市は成り立つけどそれで終わっていいのかな・・・って。
    養鶏法との交流会でその辺もっと研鑽したいなー。

  • 平山 義章(大阪)

    食についての取り組みは「欲」との付き合い方もからんでくるので
    意識生活ともいえるイズム生活を実践していく時に
    とても面白い分野だと感じています。

    僕自身村にいた頃に
    「ナスで成す」なんて言いながら豊作だった茄子をおいしく、
    楽しく食べようと取り組んだことや
    「無ければ食べない」実践ができるようにと
    「有っても食べない」ことをやってみようと
    自分勝手に第2食を食べないことをやってみたことを思い出します。
    「たかが食のこと」と思う方はあまり食について執着がないのかもしれませんが
    僕は幸福条件の中でも食は大切なのではないかと思うので実顕地でも(会員でも)
    もっと色々と取り組んでみたらいいのではないかと思っています。

    これも自分勝手に取り組んでいることですが
    僕は豚肉は月に1回、牛肉は2ヶ月に1回だけ食べることにしています。
    村にいる方は単なる知識というよりも実感としてよく分かることだと思いますが
    肉を生産するには多くの穀物が必要です。
    1kgの肉を作るにはその数十倍から数百倍の穀物が必要です。
    ある研究機関の試算では日本や欧米のような食生活では
    地球全体で約10億人しか養えないそうです。
    今の世界の人口は70億を越えていますから
    全員が日本のような食生活をするとしたら地球が7つ必要になります。

    今の日本の「普通の食生活」は普通というよりは
    「豊か過ぎる」ということだと思います。
    先進国で成人病などが多いことからそのことを指摘する人も多いですので
    みなさんも豊か過ぎると実感されているのではないかと思います。
    地球は7つ有りませんから
    肉の摂取量を減らしてみようと始めたのが先に書いた
    「月に1回、2ヶ月に1回」の実践です。
    同じような理由から「ベジタリアン」になる方もいるようですが
    僕自身は「肉食文化」も大切にしていけばいい食文化だと思うので
    回数を減らして食べ続けることを選んでみました。

    また、これは以前村でも研鑽したことがあるテーマ
    「食べたいから食べる」と「食べなくてもよいが食べる」
    あるいは「食べたいものを食べる」と「食べたらいいものを食べる」
    にも通ずることで、もし仮に世界中の人が
    「食べたいものを食べる」人ばかりだと
    世界全体で全員の食をまかなえるか、希望通り食べられるかは
    かなり成立が難しいことですが
    「食べたらいいものを食べる」人がある程度の割合いれば
    世界全体で食をまかない、希望も叶いやすくなるはずで
    「食べたらいいものを食べる」食生活の方が
    社会理に適っていると言えると思います。
    ですから食に関しては
    「食べたらいいものを食べる」ことを基本とし
    「食べたいものを食べる」ことも時々やってみる
    というくらいが人間理、社会理から適当な線であるように思います。

    この文章を書き始める時に書こうと思っていたことと
    実際に書いたことはかなり違ってしまいました。
    それに加えて長文になってしまいました。
    読んで下さった方はお付き合い頂きありがとうございます。