”ヤマギシの平飼い有精卵くんたま”とは、ゆで卵を絶妙なやわらかさに蒸してから、綾瀬はるかのように”美しく”殻をむき、これまた絶品のつけ汁に漬けてねかせ、最後に我が家の有精卵本来の風味を損なわぬよう、ほのかな燻製の薫りをまとわせた珠玉の逸品のことでございます。

　始まりは愛和館のサイドメニューの定番、煮卵を沢山の人に味わってもらって我が家の有精卵を知ってもらいたいと日曜市などでふるまっておりました。

　味は確かで、間違いなく美味しい、と好評でした。 しかし、この味を買って帰ってみんなで食べたい、友達にも差し上げたい、日持ちしないのかな？

　このような沢山のうれしい声に押されなんとか製品化できないかと進んできました。

　別の面からは、なんとか全ての卵をヤマギシの有精卵として最も活かせる方法、製品はないか、と探し求めていたところだったのでとてもたのしい開発期間でした。

　実際の製造はいつも家の生産物の加工を色々と細かなところまで対応し、請け負っていただいているプロの加工業者の方に造っていただいているのですが。

　開発中はもっと味は自然な感じに、とか、もっと柔らかくふんわりと出来ないか、とか、あの愛和館の味を再現できないか、とか、いやいやこれではうちの卵の味を殺してしまう、とか色々な無理難題？のようなことも出しつつ試作、試食を重ねてきました。

　一般の製品の試食も合わせると村人全員で一体何個燻製卵を食べてきたか分からないくらい、（うん、マジで）。

　他にも沢山の面白エピソードもありますがこのくらいで、全てはくんたまちゃんの味に表れていることでしょう。

　この開発過程で200キロ以上の有精卵を使ってきましたがその卵、一つ、一つが活かされ今日につながっています。そしてついに、全国デビュー。

　そして、やがては世界へ、オリンピック選手のように羽ばたいておくれ！

【内部川実顕地　今井律】