ヤマギシのむらnet

私の中の枠がはずれた【幼年部ホームステイ】


P1110815
春日山では先日幼年さんの1泊のお泊りホームステイをやってみました。11人の子供達をそれぞれの家庭で受け入れてもらう。連絡研や仲良し研で出してみて、反応を見ながら決めようと幼年部では考えていました。その気のある人に申し出て貰って、組み合わせもそれから考えよう、としていました。連絡研でも、仲良し研でもこの企画自体の反応はよかったのですが、実際に「では私がやりましょう」という反応が案外にぶかったのです。

DSC00018

申し込みが締め切り近くになって、何人かの人に声かけてみると『やりたい気持ちはあるんだけど、、、こんな私でいいの?部屋は狭いしきたないし、、、とか、他にもっとふさわしい人がいるんじゃないか?』といった感じが全体に流れていました。

私達って真っ先に手を挙げるってどんな時も案外少ないですよね。まわりを見渡してどうかな?って考える、そのうち、まっいいか、、ってことにもなる。声がかかったら、動き出すみたいな空気。まんざら考えてない訳じゃないから、声がかかればスーッと動いて、事が進むって、けっこう日常的。いつまでもシーンとしていると、無意識のうちになんか全体にけん制しあってるような空気にもなる。
それに『幼年さん』ってなにか特別な存在みたいな感じが一人ひとりの中に案外あるんです。とても大事に氣と心をかけて貰っているのは確かなのですが、、、。

私達って「これはこうあるのが本当」って描いてそれに合わせよう~合わせようとしていつのまにか固まってないかしら、、、。
そんな訳で締切りまぎわに軽く声をかけてみました、そうしたら、申し込み箱に申し込み用紙が何枚も入ってました。ホッとでした。
実際にやってみて、その日は村中により一層の温かな空気が流れ、心地良い緊張感もあってなんとも幸せな時間を共有しました。

【春日山実顕地 平島春美】

私の中の枠がはずれた

春日山実顕地 北村政子

P1110814

幼年部のホームスティを受けるにあたって、色々と思ったりした過程がおもしろかったです。ホームスティはやってみたいけれど、うちはお父さんが体調悪くて寝てるしなぁ~、やっぱり幼年さんが来る家は元気な家でなくちゃねー。別室でやるのも生活感がなくっていまひとつだろうしなぁ。そんな気持ちを係りの桃ちゃんに言ってみると「そんなの、ぜんぜん氣にしなくていいです。どんな形でもいいので気持ちのある人にやってほしいです」と、きっぱり言われて腹が決まった。

そうしたら幼年さんとやりたいことがどんどん出てきた。愛和館の片付けも一緒にしたいし、海老カツ・海老フライをたくさん揚げているところも見せてあげたいし、洗浄機の山も見せたいし、厨房にいる人達にも会わせたいし、何より部屋で寝ているお父さんに一番会わせたかった。

DSC02376
幼年部に迎えに行くと二人とも飛びついて寄ってきてくれた。どうなるかなとちょっと不安だったけれど3人で手をつないで歩き始めるととっても幸せな気持ちに包まれた。
愛和館に行ってもお風呂に行っても家に行ってもスーッとみんなの中に解け込んで話したり動いたりしている幼年さん。歯磨きも二人で向かい会せにすわり、1番~6番まで数を数えながら丁寧に磨いて最後は「仕上げしてください」って言うの。幼年部での暮らしぶりがビンビン伝わってくる。

お父さんの所へ連れて行ったらちゃんと自己紹介もできて似顔絵も描いてもらい、すっかり仲良しになった。
DSC02381

寝ながら色々お話をした。幼年部ではふたりとも声をそろえて『楽しい!』と言っていた。北条実顕地に遊びに行ってきた事を話してくれて、誰・誰ちゃんがね、、、とほとんどの子の動きをしっかり見ていて楽しそうに笑い転げながらいつまでも話が続く。

とにかく一緒にいてとても楽しくてかわいくって爺~爺・婆~婆の心境を充分味わわせてもらいなごませてもらった。
思い切って村の中へ幼年さん達を放してもらったことで私の中の‘‘幼年さんのホームステイはこんな形で’’という枠がはずれたように思う。
村の中のどの部分をとっても暮らしの一部なんだなぁと実感させてもらった。

北村さん作の似顔絵

北村さん作の似顔絵

幼年さんを村全体で受け入れて行くという事が『私が受け入れて行く』という実感を伴ってあらためてはっきりしたかなとも思った。
幼年さんありがとう、これからもよろしくね!

コメントがあります( 表示する | 表示しない

コメント

  • 筒井和枝 春日山G

    私も「おばあさんだし」と想定外でした。夜トントンと桃子ちゃんの訪問をうけて、朝には「初めの終わりかも・・・やらせてもらおう」と村窓へ行きました。
     迎えにゆくと、大喜びの「沙羅」ちゃんは手をつなごうと差し出してきて、少し照れくさかったです。陽光館の老蘇さんに「沙羅を知ってもらう」と、丁度揃って食事中のなかにはいりました。その積極性、物怖じしないのには嬉しいやら感動するやらでした。皆さん自分の孫が来たように、満面の笑顔で迎えてくれました。中でも寝たきりに近いキクエおばあちゃんは、もう子供のような笑顔で、「えっおばあちゃんこんな笑顔するのだァ」と、私にとっては初めての驚き桃の木でした。
     ほんとに妖精のような沙羅でした。たくさんあふれるように話したいことがあるようで、時々「お話してもいい?」と尋ねるのがもう可愛くていじらしくて困りました。「これ、おばあちゃんと沙羅なの」と絵を描いて残して行ってくれました。お花畑に沙羅と私と同じ大きさの二人がいます。早速壁にはりました。
     妖精のような沙羅のお泊りはあっという間に過ぎました。私は、遠い昔?別海Gに過ごさせて貰ったことがありました。その時根室へ秋刀魚の買い出しにゆきました。荒木美和子さんのおかあさんの家で、目の前に見える国後島から、ソ連兵に追い出されるように引き揚げてきた話を切々とされるのを聞いたことを思い出しました。沙羅の曽おばあちゃんになる人だと、感慨深いでした。
     受けさせて貰ってほんとうに良かっったです。
     

  • 矢内優子(春日山)

    ホームステイから帰ってきた幼年さんは、みんなキラキラと輝いていた!
    嬉しそうに楽しそうに村の中で味わった話しを聞かせてくれた。
    職場でのこと・お家でのこと・お風呂でのこと・愛和館でのこと。。。
    子どもたちの中にたくさんの村の人たちがいるのを実感した。
    本当に村全体で受け入れてもらったホームステイだった。
    私たちもワクワク・ドキドキの一泊二日だった。
    ちょっと離れたところでみる幼年さんも、さらに可愛い!!
    楽しかった~v(^0^)v

  • 稲井ゆかり(春日山)    

    ホームステイ、我が家はゆずちゃんを受け入れました。
    幼年に娘がいる私は、まさか自分がするとは思っていなくて、「京香はだれのお家にいくのかなぁ~。」「今年の幼年さんはラッキー♪だ。」くらいに思っていたら、桃子お姉ちゃんから声がかかり、「えっ!わたしもいいの? ぜひ、やらせてほしいです。」と返事しました。
     特別なことは何もなく、午後3時から翌朝8時までの職場や暮らしを、一緒にすごしました。
    その中で、幼年部で何が楽しいか聞いたり、家族のこと、運動会のこと、来年1年生になるんだね。といろいろ話しました。
     仔牛の哺乳を2頭いっしょにやった時に、まだ上手に飲めない仔が勢いよく乳首を放した瞬間、ゆずちゃんと私の顔にミルクのしぶきがいっぱいかかりとてもビックリした顔をしていたのが印象的でした。
     愛和館に行くといつもとちがう景色がひろがっていました。
    普段、幼年さんが食べているテーブルが空いていて、座ってみるとあっちにもこっちにも、幼年さんを受け入れている家族と一緒のテーブルに座っている村人のほほえましく見守っている様子が目に飛び込んできました。 時おり幼年部の子同士が、すれ違いざまに嬉しそうに目で合図を送り合っている姿が可愛かった。
     向かいに座っていたあるお母さんが、
    「私も本当はホームステイやりたかったのよ。でもやっぱり夫婦ものの人がいいのかなぁーと思って遠慮したのよ。でも今こうして一緒に食べているだけで私もホームステイしているみたい。村人みんなで受け入れるってこういうことだったのね。今分かったわ!次は私もやらせてもらうわ。」と嬉しそうに話してくれました。
     きっと、幼年さんにとっても春日山がもっとふるさとになると思うし、何より一番得したのは村人の私たちだったのでは・・・。年に3回くらいあってはどうでしょう?