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お菓子物語【豊里ファーム】


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ファームに新登場したお菓子を紹介します。豊里ファームで手作りのお菓子が並ぶようになって、お客さんに「これみんなあんたらで作ってるの」と聞かれ、私は鼻高々で「そうです。ホント美味しい、どれを食べても外れ無し。私たちも食べているけど、是非召し上がってみて下さい。毎日でも欲しいくらいですよ」とお勧めしています。
胡桃入り柚餅子はいつもお茶会のお菓子を作ってくれている陵子さんが、きめ細やかなスポンジのシフォンケーキはタイ実顕地でもお菓子やパンを作って供給していた悦子さんが、マドレーヌは石角真由さん。そして羊羹と胡麻揚げ団子です。
私たちだけで食べるには申し訳ない。暮らしを彩るとっても美味しいお菓子、みなさんも是非どうぞ。

【豊里実顕地 喜田栄子】

我が家の羊羹 ◆鹿野とも子

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母が何時から羊羹を作っていたかは、分かりませんが、私の子供には、お彼岸、お正月にはいつも、羊羹がありました。母は小豆を作り、小豆を煮て、こしあんを作ってから羊羹を作っていました。高校生の頃、「私にも作らせて」と母に言ったら「熱いあんこが跳ねるので、危ないからダメ」と言われ、一度も作った事がありませんでした。
18歳でヤマギシズム社会豊里実顕地に参画しました。この村に来てから、母に電話で教えて貰いながら、羊羹を作り始めました。
小豆は母が送ってくれていましたが、22年前に小豆の選別をしながら、亡くなりました。
今は生こしあんを購入して、作っています。
母が作っていた、羊羹とは、違いますが、私の兄達が言うには、「大分、母ちゃんの味に近くなって来た」と言ってます。作り出して、40年になりますが、、、。
村のみなさんには、食事会やお正月に食べて頂いてますが、個人的には、ちょくちょくと作っていて、昨年の直販店に初めて、一般の人向けに作って、出してみました。
それが、結構好評だったようで「豊里ファームにも、出せないかな」と声を掛けられて、やっと出せるようになりました。
羊羹の名前も上山恵理さんが考えてくれて、沖永建介君がラベルを作ってくれたりして、私も楽しんで羊羹を作らせて頂いてます。
7月からは水羊羹を出したいと思っているところです。

手作り胡麻揚げ団子 ◆鄭愛芬

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このごま揚げ団子は、横浜中華街等で売っている物とは違って、私の母がおやつによく作ってくれた作り方をしています。
サツマイモと餅粉で作った皮に、何さんが開発した黒ゴマペーストを入れて練り上げた中華餡を包んでいます。芋は今年採れた最後の芋を使いました。胡麻ペーストは何度も何度も摺ってペースト状にしました。
子どもの頃、この大好きな中華菓子を作る時、じっとそばで出来上がるのを楽しみに見ていたのを思い出します。私が大きくなってからは、母が皮をこねたり包んだりするのをよく手伝ったものです。
この胡麻揚げ団子は母から伝えられたそんな思い出のあるものです。
餡も何さんが“これがおいしい”と開発した中華餡を作って包んでいます。
みんなに食べてもらいたくて、少しづつですが限定で作っていきたいです。

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コメント

  • 今久保 由美子(福岡)

    真由ちゃんの作るマドレーヌが食べたいなあ!

  • 大阪市 川田正己

    愛芬さんのゴマ団子、食べることが出来た時は運の良さにニンマリしたものです。冷めても美味しい。ご主人の前口上も愛を感じるもので
    料理はやっぱりこういうものだな、と感じさせて貰います。

    とも子さんは大阪のお店ではいつでもぼくらの「もう一人のシェフ」でした。アップルケーキ、ブルーベリーケーキ、そしてチョコレートケーキ、あのケーキは初めて食べたときニューヨークのぼくの職場を思い出させてくれた。そしてアメリカ実顕地に送ってもらった時は、
    冷凍庫に入れて少しづつすこしづつ一年以上も大事に味わったものです。なんというか、あのケーキがある、というだけで心が満たされるような、友だちがそばに居てくれているような気がしました。もちろん、ケーキ自体は誰が食べても美味しい。うちのレストランで大阪の
    フランス商工会議所の日仏会員のパーティー用に作って貰ったとも子さんの独創的なホワイトチョコレートと抹茶、甘納豆入りというケーキは全員が絶賛して、その時きていたメンバーの、ヒルトンホテルの
    フランス人総料理長が素晴らしい!といってくれました。ぼくは、どうだ!と叫びたいくらい誇りに思いました。もちろん、その他の料理も美味かった。「メルシ!」の声がいっぱいでしたし。うちの「もう一人のシェフ」の作るサンドイッチも旨い。不思議だな、どうしてこんな国境を超えたような味のものが作れるのかな、田舎の人なのに、プロの料理の経験もないのにと、でもその腕と心意気を頼りにしていました。いま、ぼくはわかります。とも子さんの作るものが日本人にもそうでない人にも美味しいなあ、とその言葉が出るのは彼女の心もちなんだなと。いつかぼくに送ってくれたケーキといっしょにメッセージのカードが添えられていて、お店で働いてくれていた西洋人の子がいたのですが、とも子さんのそのカードには「優しい気持ちでいてあげてね。」みたいなことが書いてあり誰の言葉も耳の入らない自分がその時は彼女のメッセージが心に染みました。ものを作る、人の心と身体の糧となるものを作る、それは希望なんだなと。希望は方向とか進む道とかに見出すようなものでなく、自分がその行動によって希望となるのだと思います。とも子さんのお母さまの豆をふるっている姿がぼくの希望をふるいたたせたように。とも子さんの作るあの羊羹があの風味と一緒に甘い喜びが、心に染み込んでくるんだとぼくは思います。

  • 平島春美(春日山実顕地)

    ともちゃんの羊羹も愛芬さんの胡麻揚げ団子もおふくろの味なんですね~。
    「豊里育ち」と自認している私にとったら、ともちゃんの羊羹はまさに、私にとってのお袋の味よ。
    春日山でも、ともちゃんから伝授の手作り羊羹、お正月やお茶会などで食べさせてもらってます。
    それこそ、お袋の味に大分近づいてきたのかな?