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『へろへろ』鹿子裕文著(本の紹介)


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今月のテーマにぴったりの面白い本見つけました。
本の帯にあるように、「ぶっ飛ばせ、貧老!未来はそんなに暗くない」

九州・福岡市にお金も権力もないけど、逞しくて、とっても愉快な人達が特別養護老人ホームを建てたお話し。
登場人物のなんとも魅力ある人間像が面白おかしく描かれています。
所どころに散りばめられてあるさりげない言葉に時々「ハッと」しながら読みました。

一度は行ってみたいと思っている福岡という街の持つ魅力もあるかもしれません。
時々出てくる九州弁(博多弁?)のもつ力強さと可笑しさもいいんです。
そして、結局は人の繫がりが事をなすんだなぁ~と。

ここに出てくる雑誌『ヨレヨレ』を直接読んでみたいと思っていたのですが、
あまりの急展開の広がりに状況がおいつかず(?)と、当初の目的のホームが建ちあがった事もあり、
残念ながら廃刊だそうです。

加賀実顕地 平島春美
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コメント

  • 豊里実顕地 後藤健

     暑い日が続いて、ヘロヘロで部屋に帰って「ヘロヘロ」を読んでみました。無いところから、つくって行く過程で、アイデア、情熱、ユーモア、人の繋がり、今やれる事、を駆使して、進んでいくストーリーに引き込まれました。特に、「ケセラセラ」と笑い飛ばすあたりは、前向き、ポジティブといった表現では届かない、大事な大事なものが隠されているように感じました。

  • 多摩実顕地 松本礼子

    思いがけないところで「宅老所 よりあい」の記事に出会いました。自分が2000年から今まで介護,というわけのわからない言葉の仕事をしてきた原点になった下村恵美子さんという人のやっている宅老所です。
    年寄りに徹底的に寄り添う、死ぬまで。そういう仕事をしています。

    今月テーマになった介護環境を考えるということを見たとき、
    実顕地で、老人問題が話題になるということはどういうことだ?と、ふと思いましたが
    あ~誰でも年は取る,年寄りになることからは逃れられないんだなあと,改めて思い返し
    実顕地では老人問題は大丈夫だ、とちょっと思い込んでいたことに気が付きました。

    誰かが自分の老後を考えてくれていると、勝手に妄想してたかもなあ~。

    老いるということと、社会の仕組みは違う、老いるということはどんな状態でも個人の問題。
    誰にも代わってもらえない。
    あ、そうだった,そんなこと私が一番よく知っていることだった。

    実顕地の暮らしから見たら、私の周りの人々はみんなすごい環境で生きてる
    94歳で、掃除 洗濯,料理、買い物 時々病院・・・団地の2階の一部屋・・・よくやるよね。
    それで私にいう、「あんたねえ、夕方から夜にかけて襲ってくるさみしいっていう気分わかるかい?」
    私「・・・・・・」黙っているしかない,わからない、
    「あんたもいつか、わかるよ・・」

    そうなんだね,いつか分かる時が来るんだねと、私。分かったふりなんてできない。
    こうして教えてもらっているんだなあ、老いだって学ばなければ上手に年が取れないんだなあ。

    そんなことを考えながら、じゃあ実顕地で年を取るってどういうこと?と思った。
    誰かが自分の世話をしてくれるとか,子供が見てくれるとか、どっかで思ってる?。

    実顕地で年を取ることってどういうことなんだろう?
    死ぬ時が最高の幸せってどういうことなんだろう?

    今元気で働き、動いているからいつまでもそのままかっていうと、違う。
    必ず老いは、やってくる,だれにも公平に。

    そうすると介護環境を考えるということは,
    自分事としてどんな環境に住みたいかということ,なんだよね。
    さあ、どうする?

    平島さんの記事を読んで,そんなことを考えた。