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国内外から次々と実顕地体験に


8月21日~23日 スペインから30名

スペインで「松濤會」(しょうとうかい)という空手道場を開いている昼間厚雄さんという方が、門下生30名を豊里実顕地の生活を体験させたいと、日本旅行の折に連れて来られました。
昼間さんは豊里の御所野春美さんの知人で、去年一人で豊里を訪れた際、その時すでに計画されていた門下生との日本旅行の日程に是非ここを入れたい、京都観光の予定をやめてでもぜひ豊里を見せたいという希望で実現したものです。
愛和館での食事、和楽での入浴、来客館2階で畳の広間に布団を敷いてみんなで寝たり、朝は講堂で空手の練習、緑地公園での野外食などを通して実顕地という空間を感じてもらえたでしょうか。

お風呂では赤ちゃんからお年寄りまで一緒に仲良く入っていること、みんなが色々声かけてくれて、ここの人は日本人(旅行中に今まで出会った)の何倍もフレンドリーだ。
食事がおいしい、ここの人はみんな仲がいい、などの感想がありました。

8月21日~22日 東京在住の女性

インターネットから生活体験の申し込みがあり、30代の女性が来訪しました。
東京の建築事務所で設計の仕事をしているそうです。
村ネットや実顕地のホームページを色々見ての申し込みです。

そこに書かれている共同生活、物をシェアする生活、物を持たない暮らし、というのは実際にはどういうことなのだろうという疑問から一人で実顕地を訪ねて来たそうです。
早朝、夜行バスで着いて実顕地参観、ネオポリスの畑でキャベツ定植、愛和館、和楽なども実顕地メンバーと同じように暮らしてもらいました。

8月7日~24日 台湾から林映君さん(30代女性)、林韋彤ちゃん

8月の特講に参加した、リンさんと一緒に来日したその姪(林さんの弟の子供)で9歳のトントンちゃんも春日山楽園村に参加し、その後二人は約2週間、豊里で過ごしました。
豊里では衣生活の職場を母体に、村の野外食を楽しんだり、花火大会に連れて行ってもらったり、春日山のふるさと村にも参加したりと村の暮らしを味わいました。

初めの数日リンさんは、初めての環境に加え、持病のため身体が思うようにならないこともあり、かなり緊張して夜もゆっくり休めていなかったとか。
でも4-5日も過ぎると次第に職場や暮らしにも馴染んで、二人の日ごとに伸び伸びと明るくなっていく表情や様子から、豊里を少しずつ我が家にしていってるのを感じました。
またどこに行っても物怖じしない明るく快活なトントンちゃんはあっという間に村の中で人気者になりました。
日本へ来てからの感想も少し聞かせてもらいましたので紹介します。
そして、出発の朝にはリンさんが手書きのメッセージも残してくれたので、訳してみました。

豊里実顕地 沖永雅子

Q豊里に来て、心に残ったことは?
ここの人たちは平和的で仲良くて、あまり神経質な感じが無くて、みんな年より若く見える。
みんな働くことや仕事が好きなように思います。
みんな一緒に仕事のあるべき姿をコミュニケーションをとりながらやっている。
その反面、仕事には縛られず、遊びたい時は遊び、休みたい時は休んでいる。
外国人、知らない人に親切で、仕事もするけど、お祭りみたいなことも一緒に外でやったりして、楽しんでいる。

Q特講に行ってみては
特講はチャレンジだった。
他の人に対する態度とか接し方を考えるのに、いいチャンスだった。
自分は世界の中で、一人ではないことに気が付いた。世界には沢山の人がいて、家族とかいろんな関係の人が居て、自分がここに居るんだなぁと思った。
自分はこれからずーっと研鑽を続けて行けるかどうかは自信がない。

Q台湾に帰ってから
特講を受けた友だちはいっぱいいます。実際はあまり仲が良い人はいなかった。
社会運動をやっていて、連絡は取っていたけど、しょっちょう会う関係ではありませんでした。
台湾でこういう村を創ろうとしているという話は聞いたことがあるし、台湾に帰ったら、ここでの生活や特講のことをそんな人たちと話し合いたい。
近いうちに仕事を辞めようとは思っていないけど、自分自身を変えたいし、別の生き方を探りたい。昔に戻ったような生き方はしたくない。

Q姪のトントンを見ていては
トントンは安全で安心して、楽にやっているのを感じます。
子どもはエネルギーを持て余して外で遊んでいるけど、このような自然な場所で子どもたちが暮らせたらいいなぁと思います。

Q他に気になることがあれば

人と人との間に距離があるのかな?もっと、小さな実顕地だったらもっと近い感じがするのかな?すれ違いがあった時、どういう風にやっているのかは分からないです。
是非、もう一度来たいです。

Qトントンちゃんはどうでしたか?
おもしろかった。帰りたくない。

今回、色々お世話していただいたおかげで、私はようやく体調がもどりました。
同時に、トントンには、私が十分な世話が出来なくても、何の心配も要らないほどたくさんの人たちに一緒に過ごしてもらったこと、本当にありがとうございます。

帰るまで豊里で過ごすことが出来てとてもうれしいです。
ここの人たちは皆、自分の思ったことや感じたことを発することを心から楽しんでいて、いつもリラックスしていて親近感にあふれていますね。

特講終了後、皆さんと一緒に話したり生活することが、私に研鑽が続いていると感じさせてくれました。
自分の困難な身体の状態に向き合う時も、皆さんがいつも寄り添ってくれていたおかげで、孤独や不便さを感じることがありませんでした。

台湾へ帰るスーツケースの中には豊里の空気と風景、そして私の気持ちを詰め込んで、皆さんの笑顔と言葉をしっかり心に留めて。
これさえあれば、私は生命の旅の道のりを勇気を持って前に進むことができると信じています。
映君 2016.8.23