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中国江蘇大学大学院より45名が来訪


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12月1日、中国の江蘇省にある江蘇大学大学院ビジネス課程「訪日交流研修」の一環で学生45名が豊里実顕地を来訪しました。

今年7月にも江蘇大学商工学部の1、2年生と引率の教授約50名が来訪しましたが、今回は大学院の学生さん達です。

ビジネス課程は、大学を卒業後そのまま進んできた学生と社会に出て3年以上の会社員や起業家が更に知識を深めるため入学してくる所でもあるそうです。

今回は大半が30代の若い人で、全員、政府や大企業の管理職。特に銀行関係者が多いようですが、上は50代の人や会社の経営者もいるそうです。

今は中国の方が進んでいる事が多いのに何故日本に?と聞いたところ、
「まだまだ日本に学ぶべき事が多い。今の中国は人数が多いのでものすごい競争社会になっていて、知識・技術を一層磨かないと生き残れない」と。
日本に来たい学生はまだまだいて、この大学院でも100人以上の人が次の機会を待っているそう。

旅程初日の11月27日から11月30日までには、日本銀行、アサヒビール、トヨタ自動車、姉妹校の三重大の見学に続き、
最後12月1日が豊里実顕地、翌2日には日本を出発します。

今回は、初めての試みとして前日の三重大学の見学のあと、時間をとってあるのでヤマギシについて前もって話して欲しいということで、沖永さんが講演しました。


ざっとした歴史的、産業的な概要と、私達がひとつ家族、ひとつ財布で暮らしていること、
仕事や役割に上下がない関係だということ、すなわちそれは監視や罰則もない、
村人は腹の立たない人がほとんどなので研鑽というすべて話し合いで事を進めるというのが成り立つ。
この50年、村人同士のけんかや大きないざこざはなかった。
そして研鑽という話し合いは一人ひとりが固定した見方や考え方をはずして一番いいことを見出すものです、というような内容でした。

話し終わるや否や「働かない人はどうしますか?」という質問。
沖永「ほっときます。そのまましておきます」
その場がたちまちざわざわ、がやがや、えーっ?!みたいな空気に。
沖永「でもこれで50年やってきましたから」
一同「・・・・」

他にも何人かから立て続けに質問があり、
「でも、なぜ50年も続いたのか私にもよくわかりません。明日それがなんなのか実際に見て確かめてください」と沖永さんは締めくくりました。
聞いた人が実顕地をどんな風に思い描いているのか、頭の中を様々な思いと想像が駆け巡っていることでしょう。
さて、明日実際に豊里実顕地を目の当たりにした時、一体どう感じてもらえるのか、興味津々、わくわくしながらその場にいました。


翌12月1日の実顕地参観では最初に太陽の家を見て貰いました。
大きい子供たちがちょうどお散歩から帰ってきて着替えをしていたり、もっと小さい子は一人ずつご飯を食べさせてもらっていたり。
着いたばかりでちょっと緊張気味だった人達もあっという間にほっこりと顔がゆるんで。子どもの引力はやはり万国共通です!
豊里ギャラリーでは竹内さんの絵についての説明も「“固定しない見方”を表現しています」など前日の沖永さんの話にも重なっていてどう受け取ってもらったでしょうか。
ファームでは時間の都合で“見るだけ、10分”の予定が果物が新鮮だと思わず買ってしまう人続出。100円のソフトクリームもすぐに見つけてぺろぺろ。
食事は緑地公園のウッドハウスで。炭火焼の肉や、ソース味が苦手と聞いて中国人向けに味付けした焼きそばも喜んでもらえたようです。

豊里実顕地 沖永雅子