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キブツ訪問


アルバムを見る⇒キブツ「Afikim」訪問2019 11月14日

イスラエルのキブツ、アフィキムは、イスラエル北部にあって、ヨルダン国境まで5kmにある。今から約70年前に、国を守るために、という強い意志を持って、この地に共同体をつくったそうだ。その後、少しづつ農業を始めて、すべてのものを共有して、ひとつ財布でやっていたが、時代と共に豊かになって、少しづつ変ってきた。2000年に、大きな改革があって、共有経済から、給料制に変ったそうだ。この時イスラエルに300あるキブツのうち、3分の2が変ったそうだ。
キブツの敷地に一歩入ると、閑静で穏やかな空気が漂っていて、幼児が散歩していた。案内して頂いた方は、キブツ生まれの2代目で、この改革について伺うと「時代の流れや若い人の考え方があるからなあ」と複雑な顔で語ってくれた。第1世代の精神を継承しつつ、物理的な部分が時代と共に変っていく、という微妙なバランスを見せて頂けたように感じた。

豊里実顕地 後藤健

アルバムを見る⇒キブツ「Afikim」訪問2019 11月14日

日本でもニュースになったそうですが、12日に「イスラエル軍パレスチナ司令官殺害で、パレスチナから報復でロケット弾がイスラエルに発射始めた」というニュースがながれた翌日に念願であったイスラエルのキブツに恐る恐る入りました。搾乳ロボット購入先のコーンズ社長とヤマギシ担当者がドイツの展示会から同行してくれています。アフィキムという古くて大きなキブツでアフィミルクという酪農関連では世界的に有名な会社がキブツの中にあり、ハイテクを駆使した製品を製造してヤマギシでも採用しています。キブツは私たちを日本の国旗を玄関に掲げて沢山の人で歓迎してくれました。キブツの食堂やランドリー、宿舎などどちらが真似たのかというくらい似ていて面白かったです。2000年に大きな変革があり、給料のある生活に変わり、食堂でも何を食べるか量をどうするかでレジでチェックを受けていてそれを支払うというシステムには考えさせられました。そういう中にも皆と共にやっていきたいという精神も感じることができました。今日はエルサレムに入る予定です。

春日山実顕地 北大路順信
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コメント

  • 大角宏一  豊里

     1960年代は農林省も、日本農業近代化のため共同化が推進されていた。そのなかでキブツは模範的な組織として脚光を浴びていた。日本キブツ協会の会員として小生も強く関心を持っていた。
     たまたま1962年イギリス、スエーデンに種豚(ランドレース)購入に渡欧した帰途イスラエルに立ち寄った。協会から紹介されたキブツ・ダリアを訪問したことなつかしく思い出す。ここは社会主義を標榜するキブツで農業を産業としていた。しかしその後ソ連の崩壊で社会主義が色あせて衰退したと聞いていた。
     イスラエルという国は、原住民のパレスチナ人を追い出して作られた新しい国家なので、絶えずパレスチナ人とは戦闘状態にあった。彼らは自分の生活を防御するために、武器を持ち集団生活をせざるを得なかったという事情があった。しかし近年イスラエルは圧倒的な科学技術と戦力でパレスチナを制しているので、パレスチナの脅威が減少した。それに伴ってキブツも様変わりしてきたとも推察される?
    いずれにせよ中国の人民公社、イスラエルのキブツなど様々な共同体を研究することでヤマギシズム実顕地の将来を描くのが楽しみ!

  • 中庭満登(岡部)

    キブツには特講や研鑽学校に類似したものはあるのでしょうか?

  • 浦崎雄一 (豊里)

    イスラエルのキブツの記事、懐かしさと関心を持って読ませてもらいました。いろんな事があってもやり続けていて現存していることに敬意を払いたいと思いました。最も古いキブツは130年以上の歴史があります。ヤマギシズム実験地もこれからどんな変遷を遂げながら歴史を繋いでいくか大いに楽しみです。趣旨や会旨を基に、特講や研鑽学校の存在の大きさを改めて知る思いでした。