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私たち大家族にとってコロナ感染対策って何だろう?


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新型コロナウイルス感染が急速に拡大している事態に対して、政府の「緊急事態宣言」は、東京をはじめ埼玉、千葉、神奈川の首都圏と大阪、兵庫、福岡に出された。
 とにかく、不要不急の外出は自粛して、「3つの密」(密閉・密集・密接)を避け、人と人の接触を最大限に減らせという。


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 東京の多摩実顕地はどうしているの?
 そんな声をかけられる。
 
 多摩実顕地でも先日、仲良し研でテーマにしたが、特別に「これは絶対するな」とか、「こうしなけれダメだ」とか、そんなことでなく、「こうしたらいいね」「私はこんなことに気を付けているけど…」など、そんなやり取りで、それぞれ各自の防止行動に任されている。
 
 でもみんな、外出時にはマスクをしているし、外から帰ってきたら、玄関に入って一番にアルコール消毒するし、その後、1階の洗面所で石鹸手洗いとうがいはしているようだ。
 最近、女性陣の発案で、愛和館のテーブル着席と、お風呂のタオル使用が変わった。
 愛和館では、10人テーブルに5人着席で食事をするようにしている。
 でも、みんな黙々と会話なしで食べているわけでなく、普段通りの会話が飛び交っている。
 お風呂の脱衣場に、タオルの共用はなくなった。
 それぞれが1枚のタオルを浴槽で使って、体も拭く。髪の多い人はもう1枚拭き取り用に追加使用する人もいるが、頭髪が少なくなった人は、1枚のタオルで十分だ。


 形に見えて変えたことはこんなことで、あとはそれぞれの自覚。
 では、どう考えたらいいのだろう?
 大家族で生活しているから、何か特別に決めなければならないことがあるのだろうか?
 4人家族だから安全で、大家族だから危険?
 やることも、考えることも、どちらも同じでない?

 そんなことを考えていたら、今朝(8日)の朝日新聞に元京都大学教授で社会学者の大澤真幸さんの『国家を超えた連帯の好機』と題するインタビュー記事で、「苦境の今こそ、人類の好機、その岐路に私達は立たされている」と言っているのを読んだ。
 その記事のリードには、
 ──世界中の人々が同じ危機に直面しており、誰にとっても逃げ場はない。新型コロナウイルスの感染拡大で、私たち人類は「運命共同体」であることを、いや応もなく実感させられた。社会学者の大澤真幸さんは言う。「苦境の今こそ、21世紀最大の課題である『国家を超えた連帯』を実現させるチャンスだ──と書かれている。
 そして文中には、
 ──現時点では、世界は「連帯」よりも「分断」へと向かっているようにも見えます。「ポジティブな道とネガティブな道、どちらに進むかという岐路に私たちは立っています。持続可能な生存には『国を超えた連帯』という道以外あり得ませんが、危機的な状況ではかえって各国の利己的な動きが強まりかねません」──とも書かれている。
 大澤さんが言っている「国家を超えた世界と国家」も、私たちの「大家族と一人一人」も、私たちが共に暮らす世界では五十歩百歩、同じでは?
 私たちの暮らしの中でも、感染拡大防止の行動が「分断」に進むか「連帯(人と共に)」に進むか、そこが問われているのかな、と考えさせられた。

 みなさんの実顕地では、どんな対策をしているのかなあ~?

多摩実顕地  松本直次
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コメント

  • 麻野幸子(豊里実顕地)

    豊里ではね、こんな動きが生まれています。 休校の子どもたちに学習塾をお父さん(う~ん、おじいちゃん)たちが始めました。

    生き生きと楽しいそうな雰囲気が伝わってきます。親たちも安心だよね。

    それから、マスク作り。手持ちの布を裁断してくれる人がいて、それを手縫いなり、ミシンなりで、それぞれで作っています。

    男の方もチクチク、楽しんで縫っています。これから夏に向けて涼しいマスクにしようかな、って声も。

    「雨なら雨で・・・」と、こんな生き方は何があっても明るい。 今だから出来ることがどんどん生まれてくるような・・・

  • 福田律子 春日山

    春日山に住む私は、コロナ感染が始まってから、今まで無意識にやってきた生活を見直してみました。例えば一月に一回白髪染めに美容室に行っていました。不要不急の外出とは。なぜ白髪染めをするのか?など考えたら、ます白髪を受け入れてみようと思いました。
    健康目的でプールに行っていた人達は、行かなくなってから散歩やラジオ体操を始めました。午後3時半に愛和館前で桜吹雪の中、ラジオ体操をするおばさま達の姿は見るだけでも元気もらいます。子ども達と散歩に行ってよもぎをいっぱい摘んできて、食生活でよもぎ大福餅を作りお花見に一品添え喜ばれました。
    とはいえ、コロナウィルスはまだまだ未知の病気で大家族の1人として心得ておくこともあると思います。

    実際に発熱や体調不良あれば隠さず申告して速やかに隔離の宿舎に移り健康部などと相談しながら療養する。誰が感染発症しても責めたりせず 、冷静に拡大防止の対策を関係の機関に指導受けながら、みんなと乗り越えていきたいです。