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山口昌彦さんの著作紹介


 

山岸巳代蔵伝


 元村メンバー山口昌彦さんがこの度『山岸巳代蔵伝』を発刊しました。今まで玉川しんめい「真人山岸巳代蔵」、加藤昂二「小説山岸巳代蔵」があります。しかしこの著作は全集の編集に関わり膨大な資料を整理した山口さんならではの真実観が伝わってくる労作です。山岸さんの経歴、遍歴、山岸会発足の経緯、ヤマギシズムの概略など簡潔に記されています。ぜひ手元の蔵書にしてもらいたいです。また拡大にも大いに使って欲しいと投稿した次第です。

【豊里実顕地 大角宏一】

下記は読後の感想文のひとつ

まずは一読しました。

 自分から進んでと言うより人に勧められて養鶏法の話を始めたというのがまさに偶然が人の人生を左右するという証左。

 熱湯をかけたとか、火付けにいけますかとか、あちこちで聞いたことのある話の経緯に触れて非常に面白かった。

 こうしてみると、知っていることもその背景は深いものがあり、わかったと出来ないというのがしみじみ実感できる(研鑽の重要性)

 夫婦研が中途だったいきさつもわかり興味津々。

 これからは「今の実顕地は巳代蔵さんの考えから外れてきている」ということが何なのかをしらべていきたい。  そしてまた、「巳代蔵さん」の守破離とはなんなのかを考えていきたい。

 全体を通しては、山口さんの暖かさが伝わってくる。

平和なおっさん 斎藤守重 豊里実顕地

『山岸巳代蔵伝―自然と人為の調和を―』を刊行
   島根県 山口昌彦(64歳) 

 2003年5月の山岸会創設50周年の全国集会での要望から始まった『山岸巳代蔵全集』一巻~七巻刊行と関連資料編を編集し、山岸没後50年目の2011年8月に、刊行委員の8年に及ぶ活動は一応終了することになりました。
 『全集』には、山岸の記録に関してまとめて掲載してあります。山岸の思想は、日々の生活と養鶏・稲作などの仕事を通して鍛錬されていった面が大きく、その人となりについて知ることは必要不可欠ではないかと考えました。そこで、刊行・編集の過程で明確になった事実経過をふまえ、俯瞰的な観点から伝記形式にまとめようと取り掛かりました。
 他の刊行委員の方々からも協力していただきながら、熟慮断行の少年期から「自信のない人になり合うことが仲良し社会の根本である」と考えていた晩年に至るまで、その人と思索の過程を克明に辿った評伝『山岸巳代蔵伝―自然と人為の調和を―』を書き上げ、この度刊行の運びとなりました。
 全集刊行期間中に、ある青年から「自分が育ったヤマギシズム学園の考え方の基になっている山岸巳代蔵の思想」を、もっと安価で手軽に触れて知ることが出来る本の要望があったことも気になっていました。
私たちが幸福会ヤマギシ会活動や実顕地への参画、ヤマギシズム運動に関わった経緯は様々でしょうが、特講を受けることなどから、こころを揺さぶられるような印象を受けて、それがきっかけとなり活動し続けている人も少なからずいらっしゃると思います。
その魅了されたところの源泉となるようなものが、山岸巳代蔵の思想や見方には数多く含まれていると考えていました。その魅力は、簡単に消えてなくなるものではなく、目に見える形というよりも、こころの底に深く沈んでいて、脈々と息づいている人もいるのではないでしょうか。そのようなことを感じながら本書を書き進めてきました。
 より良き社会を希求する多くの人々に、この評伝を通して、山岸さんへの関心を持ってもらう、あるいは、様々なことを見直したり、考えたりする端緒になればと願っています。

※【地方小出版流通センター、萌友出版『山岸巳代蔵伝―自然と人為の調和を―』山口昌彦著】と、書店に伝えれば取り寄せてくれると思います。定価=本体1,500円+税。連絡いただければ私から送ることも出来ます。その場合、本体1500円+送料実費となります。
 E-mail:masahiko_y0@ybb.ne.jp