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餅つきをやってみて【一志】


 研学Ⅲから帰ってきて近頃何かが違ってみえたり、思えたりしている。
 自然体でもっと近くによっていこうとしている自分がいる。
 先日の村の餅つきもそうだった。

 何日か前から「どこかで入れたら、入ろう」と思っていた。
 その日、村窓の仕事を引き継いでから、何かいそいそと餅つきに向かった自分にわれながら驚いた。こんな気持ち今までにそうなかったから。

 「何かやらせてもらえることある?」と大勢居る女の人の中に入っていって誰ともなく 声をかけた。今までなら声をかけていくのにふさわしい人はと探してから、声かけしていたのに。

 普段着のまま入ってしまったので、周りの人が急いで服装を用意してくれた。その洋ちゃんが持ってきてくれたり、そばにいた隆子呆れ顔でが恥ずかしくも嬉しくも面倒みてくれた。服装のことを考える暇もなくただやりたいという自分、なんだろうねこれ。

 厨房は女の人で溢れ返っている。
 魚菜に目をやると、青年たちが餅をついている。年寄りの男は誰もいない。でも何の違和感も無い。よし、ここは「男の出番」と張り切りすぎていきなり臼の淵を搗いてしまった。恐怖と大笑いと、照れと入り混じった空気が漂う。

 でも別に気を取り直すことなくそのまま、「昔取った杵柄」とばかりに、一気に一臼搗く。かおりちゃんの上手な手返しのコンビでの一臼です。

 ふた臼搗いて、(ここで初めて普段の自分に戻ったか)明日のことを考えてもう少し軽めの作業をやろうと厨房に目をやった。つきたての餅を型枠に入れて伸し餅を作っている。これやりたい。なんか子供の頃に戻ったように出てきた。

 こういう雰囲気で、こういう気持ちでやりたいんだよなー。毎日。

【12/28 一志実顕地 安井】