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別海実顕地酪農部 新牛舎完成


別海実顕地酪農部 新牛舎完成 遠景

別海実顕地酪農部 新牛舎完成 遠景

別海実顕地酪農部 新牛舎完成 内部

 基本的には、既存牛舎の延長です。
しかし建物自体は少なくとも50年はもつような立派な牛舎が建ちました。

1 空気、光

 既存牛舎より横幅が狭くなった分、換気はよくなり、新しいこともありますが明るくなりました。
 また、換気扇は「ゆらぎ運転」をするもので風が強くなったり、弱くなったりして送風による牛へのストレスが減るとのことです。

換気もよくなり、明るくなりました。

2 水

 水槽を既存牛舎より増やしました。より水槽と水槽との動線を近づけると共に、水圧もあげ1頭1頭が水を飲みたい時に飲める機会を増やしました。

1頭1頭が水を飲みたい時に飲める機会を増やしました。


3 餌槽

 水槽を増やすことにより牛舎が長くなり餌槽にも余裕ができ、1頭あたりのスペースが広くなりました。
 又、牛から見た餌槽の高さも既存より5cm上げ食べやすくなりました。

牛から見た餌槽の高さも既存より5cm上げました。

4 牛床

 一番悩んだところです。
 放牧地で寝立ちする状態に近づけるのが目標です。また、清潔、乾燥を保つというのも大事なところです。

 牛が立っている時に糞をしても牛床に乗らないようにするには、牛が寝ている時に糞をしても牛床に乗らないようにするには、牛のしっぽが糞だらけにならないように、尻尾をまいて寝るようにするには、など牛に制限をかけつつ、できる限り寝やすい環境を作りたかったです。

できる限り寝やすい環境。

 マットはゴム製でその上にオガ粉を入れます、ベッドの仕切りの金属部分は、今流行りのY2Kと言う形で、牛が立つ時や寝る時に首を突っ込みやすくなっており、かつ真っ直ぐ寝るよう制限も与えるような形です。

金属部分はY2Kと言う形。


5 通路

 通路には硬いコンクリートより少しでも土に近付けるように、全てゴムマットを敷きました。

 牛は、500~800kgの体重をA4紙1枚程度の面積で支えているので、蹄にはかなりのストレスが掛ります、ただ、蹄が磨り減らない分、削蹄する回数を増やさないといけなくなるかも知れません。

全てゴムマットを敷きました。


6 断熱

 換気効率は良くなったと考え、また既存牛舎の西側に建つので冬の断熱をより重視しました。

 西側大扉をオーバースライダーにしました、屋根の内側の断熱は予算の関係で出来ませんでした。

断熱をより重視、西側大扉はオーバースライダーに。


 あくまで牛を入れてみないと分かりませんが、楽しみでもあり、「しまったなー」と思う事も色々出てくるでしょう。
いずれにせよ次に活かして行きたいです。

【別海実顕地酪農部 武藤慎哉】