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第30回養鶏法交流研


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29日豊里実顕地で開かれた第30回実顕地養鶏法研鑽会交流会は、養鶏法メンバー、一人一人が味わったこと気づいたことなどをその人の言葉で語った研鑽会だった。メンバーの話にも何度も出てきたが、何気ない言葉や行動に現れる若い人らの真直ぐなエネルギーに力強さを感じさせてもらった。
関東方面からの参加もあり180名ほどが聞き入った。

最後に山下さんから振られた係りの洋平さんが「最初から活発で、養鶏書は全然進まなかったけど、仲良しとか、みんなでやっていくのはすげぇ進んだ。じっくりやったし、温泉行くって仲良しが進む、こういう養鶏法があってもいいなぁ。養鶏法をやる目的ってなんかなぁ、仲良しになって行くそれしかない、実顕地でやっていくのも一緒やな」と話していたけど、仲良しでやるというどの話にも、その人らしい表現で味わい深かった。その一部を再録します。

養鶏法交流研より

久美子 私は養鶏書をはじめて見て、どんな本か全然知らなくて、実際今の時点でも殆んど理解していないと思うのですが、一番印象に残ったのが学園で育って来て、それの元が養鶏書の雛の育て方と聴いた時に、鶏じゃないけどそうやってやっていたんだよと誰かが言って、ずい分たくましく育ててもらったなぁとその時思って、今、春日で子供を育てていてすごく恵まれていて、こんな恵まれてていいのかなぁと思う時がたまにあって、それをロビーで中島さんに話したら「そうだよ、恵まれている。それを他の人に与えなくちゃ」と言われて本当にそうだなぁと思って、今迄は恵まれているなぁで止まっていたけど養鶏書の中にも自分が与えてもらったものを人に貰ってもらうみたいなところがあって、そこが一番印象に残りました。

恵智子 仕事だけをしていたのだなぁ、養鶏書に本当はみな幸福を願って働いてとあったけど、私は恥ずかしいけどタダ働きをするために村に来たみたい、ただ仕事、これからはタダの仕事はやめます。本当に幸福を願って働く、そういうのをやりたい。

零子 那須で出発する前交流研をやってくれたんです。
那須実顕地が子供入れて22人位のところへ養鶏法24人を受け入れて関東とかから30人来て総勢70人以上になって、あの一夜の数時間のためにこれだけの人数が集まるというのがすごいうれしかった。
なんでそんなに集まるのかなと思った。その日の夜の研鑽会で大介君が関東地区でも実顕地つくり研やりたいって言ったの、それを聞いてよし乗った!本当にやりたいなぁと思った。
それと研鑽の中で実顕地がなくなっても残るものとか、豊里で餃子つくりさせてもらったけど、餃子つくりでも1回無くなってやろうとなってまたやっている。
そんな中で養鶏法もやらせてもらって、餃子も半分以上順調に行っていて後半ばたっと調子が悪くなったり、今日のファームでも10時にはふるまいぜんざい出したいと前から準備進めていて、9時過ぎにやっとお米が届いて今からで間に合うかよみたいな、形の上ではいろいろあるけど、何か違うものがファームにも餃子作りに現れている。そこを何かこの期間やったのかな?
子育てをしていてどういう風に子供に伝えたらいいのかなと思っていたけど、そのままでいいんだよと尹さん・こずえさんみたいに、そうでしょう、そんな感じで与えなきゃ与えなきゃというよりも溢れてくるものをそのままで蓋をしないで、遮るものさえなければという一節、あふれでるものをダダ漏れにしたらいいんだなぁと。

 こういう研鑽会ならいくらでも深まる。行く時に12時間、帰る時に12時間、名前を付けるなら旅行研鑽会。養鶏書は日本語を勉強するために読んだけど、今回は時間をかけて一字一句辞書を使いながら、あまり進まなかったけど、かえってよかった。深く入って行く。言葉の元のところを一緒に探った。

東芳 長い実顕地生活をしている親から特講と研鑽学校は行ったらいいと進められ、行ったらいいんだろうなぁと。1週間位経った時、自分は真の幸福に対して欲が薄いのだなぁと思って、自分の理想は周りの人が幸せだったり嬉しかったことを一緒に喜ぶ、それが自分の幸せと云うのが理想なんだけど、自分の中で喜べないことが結構あって、真の幸福に貪欲になって研鑽でそこをもっとしらべたいなぁと思っています。

こずえ 今日ファームでやってぜんざいをふるまう場所をどこでやるか、どの台を使うかから始まった。最初ソンジュン君はいっぱい並ぶから目立つようにしたいと言って、みんなで設置して、次に富子さんが来てすごーく並ぶからこんな風にしたけどと言ったら並ばへん、並ばへん、並ばないこんな天気だからもっとこうしたらいいと言って、そうか。次に祥子さんが来て、寺岡さんはいいやんいいやんやりたいようにやれとか、いろんな人がいろんな風に云うんだけど、研鑽しているうちに遮るものがなければ空気のようなものでとあったけどこんな感じかなとスースー入ってきた。感じなんだけど、あーそうかな、あーそうかなーこれがなんか心地いいというか。空気のようなものってこんな感じなのかなって思ったんだけど。養鶏書の中では与えて与えて与え尽くす・・・。30何年前に参画した当時の那須実顕地、こんな形だったかなというのと、やっぱりやり続けてくれている人がいて今がある、与えてもらって来たなぁと感じた。遅れている人はわが子です。わが子に贈る喜びに生きる・・・。どういう心境なのかな。自分が若い時に私与えるものが何もないと言った時にあんたは今は与えてもらって与えてもらってそれだけでええよ、と言ってもらったのが残っていて、そうなんだー、与えよう与えようとしなくてもいいんだなぁ、今回も一緒にやって私が次の人たちに伝えて行くことがあるんだなぁ。それが何かというのはこれからなんですけど。

他の人の話も再録したかったけど、
最後は尹さんが是非韓国でもやってくれたらいいなぁ、用意しますと言っていました。

豊里実顕地 喜田栄子