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韓国実顕地交流


※11/23巻末に尹さんの料理動画を追加

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10月28日から11月17日まで韓国実顕地に交流に行ってきました。キム ハンギョル君を研鑚学校に送り出すことと韓国のメンバーとの交流を主な目的として行きました。

・未知の世界
韓国語を知らないこと、携帯がちゃんとつながるか、食事が辛すぎないか?C PAPが荷物検査でパスするか?など不安なことが幾つかありましたが、すべて、大丈夫でした。
子供の頃は未知の世界に踏み出す時はワクワク感があったと思うのですが、いつの間にか失敗を恐れる不安や心配に変わっていたようです。どうせやるならワクワク楽しみながらやりたいと思いました。

・フレンドリーな韓国のメンバー
何より救われたのは、韓国の人達の人懐っこさです。チョ ジョンヒおばあちゃんは日本語が上手で日本のおばあちゃんみたいな親しみを感じました。最近、村にきたオ テミさんは日本語がわからないのですが、積極的に声をかけてくれて言葉は分からなくても、気持ちを伝えようとしてくれます。養鶏部で一緒に仕事をした17歳の実習生のイ ハヌル君はとても素直でいい子です。どうしたらこんな子に育つのかと思いました。
イ ソンスさんは酒を飲みながらロビーで色々話しました。
養鶏部の社員のアン ギョンジンさんはさりげなく私のやろうとしていることを手伝ってくれます。同じく社員のサホンさんも言葉は分からなくても気持ちを伝えようとしてくれました。
ハン ナラムさんは若者と一緒にジャジャン麺を食べに連れて行ってくれ楽しい時間を作ってくれました。キム サンボさん、ユ ジェホ君、キム ヨンジュさん、増田ノリコさん、キム ソニさんらは積極的に通訳してくれてとても助かりました。

・参観者が多い
交流中に私が知る限り取材が2件、大学のゼミが2件、他の共同体の人の訪問が1件ありました。
それと実習生が1人とワークキャンプの若者が3人いました。宣伝しなくても、韓国では有名なんだそうです。特講は「心の洗濯」に有効なプログラムとして認知されつつあるとか。

・鶏の飼い方
マイナス15°Cの気温に耐えられるように、ヒナのうちから寒気に慣れさせるそうです。

土を食べる。一部屋にスコップ10杯の赤土を入れました。ミネラルの摂取ができるそうです。


・ヒヨコの寝かせと実顕地作り
「ヒヨコの意思を尊重する」
「寝床はヒヨコが自分で決める」これがポイントだそうです。実顕地作りにも応用できる考え方が育成法のなかにあるとユンさんが話してくれました。

・国境38度線の景色
ユンさんの案内で観光もしました。オドゥサン統一展望台にも行きました。そこはイムジン川のほとりにあります。展望台から眺める景色は手付かずの自然。動いて見えるのは川の流れと空を舞う鳥たちだけ。川辺に人が居ないのは地雷が仕掛けてあるからで、船が通らないのは銃撃されるからだそうです。静かな緊張状態が続いているのです。

・言葉を失う
展望台の展示によると北と南に離散した家族の再会は1985年から2007年の間に15回ほど行われていますが、会えたのは一度きりで、その後の安否の確認もできないそうです。一度も会えない人も相当数いるようです。展示室には再会を果たして喜ぶ姿と、今生最後の別れとなるであろうその時を惜しむ姿の写真が展示されていました。心の底から込み上げてくる感情をしばらく抑えることが出来ず、ユンさんに話しかけられても涙が溢れて、まと
もに返事も出来ませんでした。しゃべろうとしても言葉になりませんでした。

・南北統一の夢と反対意見
離散家族が一緒に暮らしたいと願う一方、統一は望まないという意見もあるとのこと。特に若者にそういう意見が多いと聞きました。思想の自由を北朝鮮が認めれば歩み寄れると思いますが、北朝鮮は共産主義で統一したいと思っているだろうからどこまでいっても交わることが出来ません。このこう着状態に無所有の贈り合い社会が風穴を開ける日が来るのではないかと想像してしまいました。

・持ち味を発揮
夕食後は色々なお楽しみがあります。週3回カン ギョンスさんがヨガのレッスンをしてくれます。12月から地域の公民館でもレッスンを始めるそうです。
私は週2回日本語の授業をしました。生徒は実習生のイ ハヌル君キム ジウォンさん、ワークキャンプのイ ヒス君とインドネシア人のタディアさんです。日本語を解説しながら韓国語を覚える機会でもありました。それから
温水プールでイ ソンスさんにスイミングのレッスンをしました。12月のオーストラリア交流に向けて泳ぎを練習するそうです。
その他にはキム ヨンジュさんが食品加工の資格を取って卵の加工品を製造する計画をしていたり、妹のソニさんは調理師の資格を取得しているそうで勉強熱心な人が多いという印象を受けました。

・ヒヨコの寝かせから学ぶ
いかに素晴らしい思想であっても無理強いすれば反発を招きます。ヒヨコの寝かせの原理です。「ヒヨコの意思を尊重する」「寝床はヒヨコが自分で決める」

・自分が変わらずに世界をかえることはできるのか?

「自分が変われば世界が変わる」これは自分が変わらなければ世界も変わらないともとれます。世界を変えるなんて無理!自分を変える方が簡単!今回の実顕地交流は自分を変える(進化させる)良い機会だったと思います。研鑽学校と共に実顕地交流を活用していきたいと思いました。

・出発にあたって
旅行カバンに入りきらないほどお土産を用意してくださりありがとうございました。キ スキャンさんが今度は家族で来てねと声をかけてくれたように自分も又来ようと思っていたので、別れるという感じはしなかったです。また会える日を楽しみにしています。신세를 졌습니다

多摩実顕地 練馬供給所 奥村昌彦