伊賀市WCS研修会
伊賀市WCS(飼料稲サイレージ)研修会が 春日山で開催されました。
県の農政課、三重県畜産研究所から5人、倉部(柘植)、下柘植、山畑(東部実顕地の辺り)壬生野(壬生野小の近く)の各地域から農家の世話人14人、酪農部から2人、合計21人の研修会が春日山で開かれました。
「WCSの去年の品質について」「タチスズカという品種の特性」「防除」など、3項目にわたる研修の後、質疑応答(合計1時間半)を経て、
皆さん期待の「バイオガス」「ロボット牛舎」の参観になりました。
自分たち農家のつくったWCSが、牛の栄養になり、お乳になり、糞尿になり、肥料になり、そして「電気」になる。
その電気が地元の柏野変電所から配電されて、辺り一帯で使われているという実態が語られると、みなさん、とてもいいお顔になっています。
心がときめくものがあるようで、声にならない声が、その喜びが伝わってきました。
また、ロボット新牛舎では、畜産研究所の人達が、実態調査に毎月通いたいという希望も出されました。
伊賀市ではたくさんあった酪農家が「ヤマギシ春日」一軒に減ってしまったものの、その春日山の酪農の実態は、自家育成、WCS、バイオマスも含めて、日本の酪農の見本になるものだから、是非、協力したいし、一緒にやりたいと県の職員の方々も熱いです。
クラスター計画は地域一体を深める要素として本当に大きいという話もでました。
そのあとは、豚シャブのご馳走と歓談、そして「TORETA」でお買い物。
とても良い一日になりました。
歓談の中で、愛田の地域の年配の人達が「自分の家の軽トラックにWCSを一個ずつ積んで春日まで並んで走ることが地域創世になっているんだ」という話が出たのが面白かったです。
地域の休耕田が、WCS(飼料作物・田んぼで稲をつくるのは理にかなっている)の田に替わり、稲を刈り取った後の茶色の圃場、その風景の中で、青々としたWCSは他の景観を圧倒してきれいです。カナダやアメリカからの牧草輸入に替わるWCSは、地球上のエネルギー消費からみても、非常に価値あるものといえるのです。
まさにこれ「われ、ひとと共に繁栄せん」の実践!!楽しみな動きですね。
従事している若者たちの活き活きとした表情!
昔(50年ほど前)、田圃は二毛作が当たり前だった。(雪国は除く)6、7月ごろ田植え、秋深まる11月稲刈り。すぐ耕耘して麦播き、6,7月に麦収穫して田植え。一年中田圃は利用されていた。
ところが小麦はアメリカから輸入するので不要、台風の前に米収穫ということで田圃は稲作だけの一毛作になってしまった。
畜産と耕種との一体の具現化、しかも地元農家との繋がりがもっともっと進展するなら昔の二毛作を発展させ新しい二毛作体系を創造することができるのではないか。
山岸先生の説かれた「稲と鶏」を読み返して強く感じたことでした。