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みんなが気になる実顕地運営


みんなが気になる実顕地運営
 

      どちらでもいける自分
      こだわっているのはたまたま‥

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この数か月「当たり前に繰り返していることの見直し」というテーマでやってくる中で、実際に見直し動いてみたり、暮らしの中から話題が出てきたり、そのことから、それぞれの中に湧いてくる味わいなど、各実顕地から寄せられてきています。

生活部の人たちみんなで適期作業へ出かけるなどで愛和館をあけたり、洗濯をおいていくとなった時、行く人も、あとの人たちもいろいろ考えることでしょう。例えば、それではお弁当をとろう、となった時どんなものが出てくるでしょうか。たまには食べてみたいなぁ、と思う場合もあれば、そんなのもったいない、美味しくないから、わざわざ買わなくても、うちでご飯くらいたいたらどうか・・。と思うこともあるでしょう。愛和館を自由に使わせてもらえるなら、何か作ってみたいという人もいるでしょう。

お風呂の共用バスタオルについても、たびたび話題になっているそうです。先にあがった人の使い方を見て、同じタオルを使う気になれなかったり、湯上りに浴室で体をふかずに、びしょびしょであがってきては、新しいタオルを次々に使う子ども達に小言を言いたくなることも一度や二度ではないでしょう。衣生活の中でもどのようにタオルを用意していったらいいのだろうかと話題になったり、職場によっては、共用タオルだけでなく、一人一人が使い切って洗濯に回していけるサイズのタオルも用意しているところもあるそうです。そのことで快適にシャワーを使えると喜びの声もあるようです。

そんな実例を聞いて、また、日ごろの暮らしの中でそんな場面に直面した時どんなふうに考えていったらよいのでしょうか。

春日山では、愛和館の洗浄機入れ替えにともなう改装工事を1ヶ月の予定で進めているとのことです。その間の食事は学食へ引越し、メニュー板や10人テーブル、テーブルメニューも、陶器の食器も、今までの愛和館では当たり前だったことの大部分が無い中での暮らしがスタートしたそうです。どんなことを感じながらの毎日でしょうか。

また、工事の打ち合わせを進めていく中で、直前になって愛和館前の枯山水を埋めようという話や、松を切ろうという話が出てきたそうです。ある職場の出発研では「枯山水は春日山の象徴、松を切るなどもってのほか」と猛反対の声があがったそうです。ところがしばらくするとその人の中で変わっていくものがあったようです。

「どちらでもやれます」というような割り切ったものでもなく、少し時間が経つと気持ちが変化したり、フッと固いものが解けたりと、どちらでもいけるそんなお互いではないでしょうか。

日頃、お弁当やバスタオルの例でも、私の中にある正しさや、これが実顕地の暮らしとしているところから考えやすいですが、正しいか間違いかではなく、どちらでもいける自分を発見しそこから進んでいくというのはどうでしょうか。また、なぜそのことにこだわっているのか、と立ち止まってみるとたまたまのことが多いのではないでしょうか。これまでの環境や、はからずも取捨選択したものから、育ててきたこだわりも、たまたまだとすれば、もっと気軽に気楽にやっていけそうです。

各実顕地の動きの中から、観えてきたことや感じたこと、考えていきたいことがまだまだあるでしょう。そんな具体例なども寄せ合いながら、共に村づくりを進めていきたいです。

実顕地研鑽部