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麦わらボンネット 【豊里】


 

 今、豊里では麦わらボンネットが連絡研や職場の研鑽会、はてまた基本研と、毎日話題になっています。

 帽子のつばはまだ十分使えるけど結んで首にあたるところの汚れがひどくて、洗ってもとれず、昨年からまちこさんと汚いからどうしようと話していて、今年は新しく買うことにしました。新調したボンネットに「名前を付けたらもっと最後まで使えるのじゃないか」と、肉牛の出発研で出したら、まちこさんが「名前を付けたら、忘れた時探すのが面倒だから付けたくない」と応え、びっくり。名前を付ける付けないより、付けないその理由に驚いてしまいました。

新しいボンネットをかぶったまちこさん


 私にとっては忘れたら探すのは当たり前で、使ったら戻すが基本だと思っていたので、まちこさんの反応にびっくり仰天。えっ!まちこさんはどんな世界に住んでいるの?まちこさんの心の中はどうなっているの?全く想像できず、どこからそんな反応がでるのか知りたくなりました。

 その時リッタも「肉牛ではこれでうまくいっている。帽子に使うエネルギーより子牛にそのエネルギーを使いたい」と出していて、うまくいっていると言うリッタにもびっくりした。私からは見るとあちこちに点在したボンネットは、使い放しでだらしないとしか見えなかったけど、うまくいっているんだと驚いた。「使ったら戻す、次につなげるはないのか」反論してみたけど、「行った所にあるので都合がいい」「気が付いた人が戻せばいいのでは」との答え。

捨てられて復活したボンネット

捨てられて復活したボンネット


 そのことを連絡研で出してみました。名前を付けるのはなぜか、から始まり、物の使い方、テーマがいっぱいあって、どこを考えていいか分かりませんでした。

 ただ、毎日話題にしていたら、もっともっと「ええー」と思うようなまちこさんの反応やら、洋子さんも「一度捨てられた帽子ならどう使ってもいい。栄子さんも何も言わないだろう」と捨てた帽子を拾って来たりしていて、自分では想像を超えたいろいろな人がいるのだと実感し、使っている人の声を聴いてほしいとの言葉が身にしみています。ちょっと世界が広がったような気がしています。

 話は各職場に繋がり、広がり、傘や車、リンゴ、スコップと例が次々と出て、それへの反応も違っていて面白いです。

【豊里実顕地 喜田栄子】