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ヤマギシ会訪問記【日本エコビレッジ研究会 多久和さん】


 先週、春日山実顕地を訪問した「日本エコビレッジ研究会( http://www.ecov.jp ) 専務理事」多久和 厚さんのブログ( http://blog.goo.ne.jp/j-ecovillage/ )に、こんな『ヤマギシ会訪問記』が載っていたので、ご紹介したいと思います。

 6月8日の夜から9日の午前中にかけてヤマギシ会を訪問してきました。

 かつて、財産の返還を求めて裁判があったり、子供の教育方法や学校の建設問題でマスコミに騒がれた時期があってカルト団体のようなイメージを持たれていますが、自らの目で見なければ何にも分かりません。

 ヤマギシ会は、自給自足の共同体として50年の歴史があります。正式な名称は「幸福会ヤマギシ会」で全人幸福社会をめざす自給自足の共同体。自給以外の収入源は畜産業(牛豚鶏)と農産物の販売です。

 牛乳やパンも市場に出しています。

 生活はいたってシンプルで朝は朝食を食べずに農作業を行い11時半くらいから昼食をとり休んで、また作業をするといった繰り返し。日々、自らを磨くこと(研鑽)が生活の目的であり農作物を作って売ることではありません。

 入会(会では参画と言っている)時に財産は寄付しているで生活にお金が必要な場面は一切ありません。働く=お金といった図式から抜け出した生活は興味深い。お金のいらないお店もあります。当然、持ち出し自由です。

 食生活はかなり豊かです。食事はバイキング式で一般家庭では実現できない豊富なメニュー。衣と住は質素ではあるが困ることはありません。最近出来た住宅はエコ住宅として設計されており高齢者には天国でしょうね。

 ヤマギシ会に入会(参画)するには1週間の特講(特別講習研鑽会)とさらに2週間の研鑽学校への参加が必要です。研鑽会は、お世話かかりはいても講師はいないらしい。

 ここが、ヤマギシズムを洗脳する場と言われているんでしょうが、会社でも会社の理念をたたきこむ訳だから、認識の違いなのでしょう。価値観が180度転換されると洗脳と表現して、90度くらいだと教育というのかもしれません。

 私が訪問したヤマギシ会春日山は極めてフレンドリーで隠しごともない。夜の心磨きの研鑽会でも、自由に発言している。自分たちの課題も、部外者である私の前で論議しています。イメージは、ずいぶんと変わりました。震災にも直接出向いて何名かの会員がボランティア活動をしている実態も見えます。

 お世話いただいた方々に感謝申し上げます。

多久和 厚 日本エコビレッジ研究会専務理事

多久和 厚(たくわ あつし)

<主な略歴>

  • 昭和26年 松江市生まれ
  • 中京大学体育学部(中退)
  • 株式会社ワコムアイティ創業者
  • 平成4年8月松江にUターンして平成5年4月ワコムアイティを設立。18年間代表取締役をつとめ平成22年7月退任(現在会長)
  • 平成22年9月日本エコビレッジ研究会専務理事に就任
  • 子供は5人 孫も5人 二人の娘の夫をいれると14人の大家族 昔から自給自足村を創りたいと思っていたが、その時期は60歳と考えていた。平成21年12月に古民家研究会の成相さんから召古さんを紹介されことが日本エコビレッジ研究会を立ち上げるきっかけである。個人的には、2年以内に自給自足を達成することを目指している。

    <持論>

  • 元気な地方が日本を元気にする。
  • 地方を元気にすれば日本は甦る。
  • 食料を自給できない国は滅ぶ。工業製品のように生産された農作物を食べたら病気になる。国民すべてが農地をもって半農半Xになるべし。自分で農地をもてば農薬も化学肥料も控えるでしょう。

  • 社団法人島根県情報産業協会顧問(前会長)
  • しまね産業活性化会議委員
  • 島根県雇用対策会議委員

  • 〇 村長のブログ: http://blog.goo.ne.jp/j-ecovillage/

    ※日本エコビレッジ研究会事務局HP( http://www.ecov.jp )より抜粋