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竹で飯ごう、やってみた


竹のお皿に盛られたおにぎり


 毎年やってる秋のバーベキューだけど、今年は豊里の緑地公園でやるということで、思いついたのがお茶畑の廻りにある竹林の竹を使った竹飯ごうだった。

 竹飯ごうのやり方はネットで検索すればすぐに出てきた。竹さえあればサクッとできてしまうので、農業体験などの企画にもいいかもしれない。早速やってみた。

 日本の在来種である竹は昔から手軽に加工できる素材でもあるけれど、一方で放置された竹林が山を荒らすなどの問題も抱えている。地震のときは竹林に逃げ込めとはよく聞く話だけれど、効果のほどはあまり聞かない。

 竹の水鉄砲、竹とんぼ、竹のお箸、竹のお椀、流し素麺の竹樋などなど、子どもの自然体験に竹はぜひ使っていきたい、持ってこいの素材でもある。のこぎりやナイフや鉈など道具の安全な使い方を子どもに伝える機会にもなりそうだ。

●竹は三節分を使う。
真ん中の節で米を炊き、両側の節は反割りのドラム管に乗せたときに固定させるためのもの。火にくべたときにくるくる回らないように窪みをつけておく。

●米を出し入れするところを切り出す。
ネットからの情報を見よう見まねでやってみたけれど、斜めに切り込みを入れるのにも理由があることがあとからわかった。

 今回最大の失敗となったのはとにかく切り出した穴が小さいこと。
 炊けたあとに気がついたけれど、せっかく上手に炊けたご飯が取り出しにくいのは非常に残念だった。できるかぎり密閉させるために小さくしたつもりだけど、これではあまり意味が無い。
 炊き上がったご飯が取り出し易い大きさに切り出したほうがいいことがわかった。

水は米から上人差し指第一関節くらい。ここはもうおおざっぱで、美味しいご飯が炊き上がることを祈るしかない。


●今回、米はひとつの節に二合入れてみた。
太さにもよるが、今回使った竹なら三合炊きでもいけたかも。たくさん炊きたいならできるだけ太い竹を切り出して使うと四合でもいけるかもしれない。

「竹が燃えてしまわないのは何故か?」


●米を水に浸けて置いておくうちに炭を熾す。
炭がいい感じになったら、火にくべて30分くらいで炊き上がる。炊き上がりのご飯に水分が多い仕上がり具合ならしばらく蒸らしておく。

 この炊き上がりまでの間に、「竹が燃えてしまわないのは何故か?」などの雑学クイズを出す。いずれにしても下調べが肝心である。炊き上がりの緊張感と期待が入り混じった時間を、竹のお箸やしゃもじを作って紛らわしててもいいかもしれない。

こころなしかほんのり竹の甘みが映る


●炊き上がり!
思いのほか上手に炊けた。鉄の飯ごうではこうはいかないのだから、案外竹のほうが焦げにくいし簡単なのかもしれない。
 味も抜群。計画段階では生姜ご飯とか炊き込みご飯にしようかと考えてたけど、こころなしかほんのり竹の甘みが映るので白米が一番。しかも秋の新米の季節なら思いもひとしお。

 是非お試しください。

その場その場の思いつきで発見することもある。カットした残りの部分におにぎりを盛るとちょっとおしゃれな竹のお皿になった。娘が気に入ってくれた。