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ものみな芽吹く時、
大人の新学期、
子どもの新学期


 この春、子どもだけでなく、大人も仲良し班、職場、暮らし、来訪者受け入れなどで新たな動きがあちこちで始まりました。

 今回はその一端を紹介します。

【豊里実顕地 喜田栄子】

和牛のオリンピック候補牛

 今年は5年に一度の和牛のオリンピックと呼ばれる全国和牛共進会が、10月に長崎県佐世保市で行われる。うちでも三重県の候補牛を4頭肥育している。8月には、県の代表2頭が選ばれる。この共進会において、繁殖農家の特別表彰を受けることになるかもしれません。子牛市場に通算1000頭以上出荷した農家が、対象となります。和牛登録協会三重県支部の推薦をもらい、その表彰の申請 中です。うちでは、平成9年に子牛市場に初出荷しており、平成24年3月で通算3890頭を出荷しています。  

 年初に産業部門より、発表されたおからを使った醗酵飼料づくりも順調に進み、肉牛には、3月始めより、給与を開始し、餌の7割を乳酸発酵させたえさに切り替えてきた。牛の嗜好もよく、以前に比べえさをよく食べてくれます。5月には、全量このえさに切り替えられ、夏場にも食い込みを落とさずやっていけそうで、楽しみです。

高橋護

生産現場の気持ちが食べてもらう人の気持ちに繋がっていきます。

 先日、産業部と人事部の人を交えて養豚部の職場研をしました。これからは、飼育・精肉・加工を一貫して養豚経営していこうという中身になりました。  

 日頃養豚場の飼育現場でやっているわけですが、実顕地全体から見て養豚というものをどう考えていったらいいのか、日常とはちがった頭の部分を使ったようでした。日々の作業に専念していると、なかなか意識が薄くなりがちですが、職場以外の人に入ってもらうと考えやすくなります。  

 急にそういわれても何から考えたらいいのか・・・から始まりましたが、どこまでやれるかは別にして、豚肉という食品生産の方に一歩進んだかなと思います。  

今年は営業にも力を入れていこうと、新しい販路も開拓中です。生産現場の気持ちが食べてもらう人の気持ちに繋がっていきます。 職場の中身が飼育・精肉・加工と広がることで、新たな豚肉の行き先が増えるようです。

 養豚部の今年のやりどころは、そこかなと思います。

生原秀幸

乳牛育成 再開します。

 4月4日、3年2ヶ月ぶりにホルスタインの人工授精を行いました。来年の1月9日が分娩予定日で、産まれた仔牛がメスだったら、晴れて後継牛の誕生です。  

 そのメス仔牛に、14ヶ月齢になる2014年春に和牛受精卵移植を行い、2015年の年初に和牛仔牛を分娩したら催乳デビューです。1産したら次はホルスタインの人工授精で、2世代改良が進んだ後継牛が催乳デビューするのは6年後の2018年です。 こうした、長い時間のかかる牛群遺伝改良への取り組みが再び始まります。

 遺伝改良といっても大層なことではありません。その目的は、豊里の気候・風土に最も合った、この近辺で採れる餌で元気に暮らす牛を生み出すことにあります。豊里の暑い夏によく耐え、硬い稲わらや様々な副産物をパクパクとよく食べ、気性はおだやかで、美人顔で白色が勝り、肋が深くてどちらかというと小柄で目立たず、記録にも記憶にも残らない凡牛だらけの牛群が理想です。  

 今後は、遺伝改良と育成技術の更なる研鑽によって、描いた通りのことが顕れていくでしょう。これから益々、面白くなりそうです。

村岡悦史

4月8日から苗の店が始まりました。

 4月8日から苗の店が始まりました。去年からレジ係に新しい人が入って賑やかになりました。  

 春の苗の店は、秋とは違い、お客さんも多く、買っていく苗の本数も多いので、レジ係は顔を上げるヒマも無く、ひたすら本数を数え、計算間違いのないように勘定しています。  

 お客さんは、伊勢、松阪、鈴鹿や、奈良 滋賀から買いに来てくれる人もいます。  

 二年前から春日山の朝市でも苗の店をやるようになりました。こちらも年々、売れる苗が増えていて、今、育苗ハウスは、苗の置き場に困るくらいです。 4月末と5月上旬が、販売のピークになると思います。

大森雅樹

竹の粉砕機

 粉砕機は幹や枝を放り込むとバリバリとあっという間に粉こなのチップにしてしまう、竹や木のシュレッターの様な機械です。竹林に筍が生えやすいように、いらない竹を切って整地し、切った竹の処理に2月に機械が入りました。

 竹を切り粉砕機にかけ畑に撒いて終わりかなと思っていたら、次は御所野さんから枝打ちした木の粉砕をやって欲しいと声がかかりました。学園校舎周りに生えた何本もの木が枝打ちされていました。次に向かってまた新しく枝を伸ばすのでしょう。あんなにたくさんの枝がどうなるのだろうと思うほどたくさんの枝が集まりました。粉砕機を木の傍まで移動すると、木を運ぶ手間もいらず、その場でチップになります。

 御所野さんが切った枝が粉砕機でチップになり、次は舛屋さんの馥郁園の通路に敷きつめられます。燃やす前にもう一度活かされて一役、自分のやりたいことだったなーと思っています。

素川信雄

モンゴルの実習生を受け入れるにあたって

 いよいよモンゴルの実習生がやってきます。  

モンゴル特講や研鑽学校を受けたモンゴルの若い人たちが技能実習生として3年間日本へやってきます。  

 実際に作業を通して農業技術や関連技術を身につけて、モンゴルの発展に寄与してもらうのは当然のことですが、実顕地で生活して実顕地生活を味わうことも将来のモンゴルでの社会づくりに大きな意味があることと思います。  

 その期待におそらく応えてくれるであろう若き精鋭たちは、7月の来日に備え昨年からウランバードルで、日本語の勉強を続けています。  

 そんな彼らを受け入れる私たちはどのような準備をしていけばよいのでしょうか、それをもテーマに研鑽を深めていきたいものです。  

 少し新しいステージに立てるのではないか、実顕地にさわやかな風が吹くのではないか、そんな予感を感じさせる春です。

加藤道雄
 建設部では、日々提案として他の部門から出てくる改修工事、補修工事などの他に、省エネルギー化を目指して、建設部が自ら計画して進めている工事があります。高圧受電トランスの交換、排水浄化槽のエアレーションシステムの交換、廊下照明のLEDへの交換、給水管や給水ポンプの交換、井戸の新設などを通してエネルギー負荷を低減して、より効率的なライフラインの構築を目指しています。

 「環境にやさしい」という事を謳った売り込みは、世の中に沢山ありますが、本当の意味で環境負荷が少ない方法には、中々辿り着かないという気がします。

 その行為行動のベースが、資本主義経済原理に則っていたら、無限に発展し続けなければ成り立たない原理ということになるので、その見極めには「本当はどうか」と真摯に考える態度がいるな、と痛感する毎日です。

後藤健
 今回23号2階から1階へ部屋移動をしました。声をかけてもらったのは3月下旬頃で、実際、移動したのは4月8日で、仲良班の精鋭が来てくれて2時間位で物の移動が終わりました。    やってみて思うことは、移動する部屋の内装のことからそれに必要な備品など等細かい事何から何まで関係する職場から人まで、一つの夫婦が動くのに、人ごとで無く自分の事として関わり成立つ様は、現在の実顕地生活そのものだと思いました。

 長いこと部屋移動もしていないので、とても新鮮な心境でした。

 未知で愉しい生活を真に味わって、日々を共に過ごして生きたいと思います。

佐貝のぶ