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たまご懇談会 in 奈良【内部川】


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2月に四国の松山で、自分にとっては初めての卵懇談会を開きました。
そしたら嬉しいことに、今度は奈良でもやってほしいと声をかけてもらい、一昨日行ってきました。
今回は2回目だからか、多少気持ちに余裕のある自分を感じつつ。
前回のやってみてを書いたノートを読み返して気持ちを準備…。
奈良市内だからきっと自分は道に迷うだろうと、早朝に出発したら案の定迷って、ちょうどよい時間に着きました。自分を知るって大事ですね。

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この日は福崎さんのお家を借りての懇談会。
全員で10人ほどが丸く座り、内部川の鶏のDVDを見たりして、感想や僕への質問などを出しあいました。
参加された方々はみんなウチの有精卵を食べてくれていて、その理由を色々聞かせてもらいました。
美味しいからという人もいれば、安心して食べられるという人もいたり、有精卵でこの価格は安いという話も聞いたり…。

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そういったやりとりの中で、印象に残る質問がありました。
「イシカドさんは普段鶏を飼っていて、どういう所に一番気を置いているんですか?」
うーん。一瞬考えました。
きっと「鶏が快適に暮らせるように、というところに気を置いてます」的な答えが無難なんだろうなあ、と考え、あーでもそれは自分の答えとしてはウソだなあと思いました。
結果口から出た答えが、
「飼育に携わっているメンバーひとりひとりが、日々心地よくやれているだろうか?という所に一番気を置いています。鶏が快適にというのももちろん大事ですが、まず飼育している人が無理なくやれているかどうか、に神経を使ってます。」
といったものでした。そんなことを言いながら、あー自分はそんな風に毎日やってるんだなーと改めて気づかせてもらった感じでした。
鶏は毎日エサを食べるし、卵も産む。そして年に3回ヒヨコが来るので、それの受け入れ準備も常に待機している。ともすると仕事に追われて、自分達が鶏に飼われているような状態に…はなりたくないですね。
鶏も自分達も、お互いに快適にやりたい、みたいなことをしゃべったような気がします。

そしてその後は、いよいよ卵の試食会。
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偶然にも双子卵があったりして、大いに盛り上がりました。
これらは目玉焼き丼にして食べて、他にもウチの卵で焼いてもらったカステラやシフォンケーキも好評で、美味しく楽しくやらせてもらいました。
ついでに僕が個人的に最近ハマっている、目玉焼きトーストも試食。

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食パンの上に卵を割って、電子レンジで少し温めたあと、トースターで焼きあげます。
これならフライパンを使わなくて済むので、後片付けが楽。
味の方は、好みが分かれるかもしれません。
でも僕は大好きで、うまいうまいと言いながらいつも食べてます。

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懇談会を開いた、と言っても僕は卵とかを持って行っただけで、場所を用意したり、人を集めてくれたりは全て福崎志穂さん達がやってくれました。
みんなが有精卵を食べてくれている理由は様々のようですが、ただ食品として買うだけでなく、卵を通して人と人がつながってきて今回の懇談会へと進んできたんだなあと実感しました。
毎日の飼育作業はたんたんとしたもので、この仕事が果たしてどこへつながっているんだろうなんてなかなかボンヤリして見えないことが多いですが、それでもこうやって卵の行き先を訪ねてみると自分のやっていることの価値のようなものを感じることが出来ます。
あれなんか自分の為の懇談会みたいになっちゃった。

それでもみなさん楽しんでくれたみたいなので、よかったです。

【内部川実顕地 石角聡】
石角さんのブログ → ひよこ育成日記