いい肉の日、生肉販売スタート【豊里ファーム】
豊里ファームでは11月29日(イイニクの日)に併せていよいよ生肉の販売が始まります。
それに向け生肉の試食販売をした人やファームで関わっている人達にやってみてを寄せて貰いました。
次は肉屋さんで修業したり、実際の販売をやってみてなどを発信したいと思っています。
【豊里実顕地 喜田栄子】
萩田直子
「今から黒毛和牛ステーキの試食を行いまーす。」
井波さんの高らかな声がファームに響きわたると試食コーナーに列ができ、買い物の途中の人も匂いにつられて引き寄せられるように並んでいきます。
白衣に身を包んだ須田さんがお肉を切って、米山さんが焼いて、おすすめの安丸知子さんが登場して、いつもの静かなファームから活気溢れる場と化していきます。
ピンクのかごの中からお肉類が出てくると“やったね”と思ったりしながらレジをしています。
「試食したらついつい買ってしまったわ」と
お客さんからの声。
それなら匂いだけでは分からないということで、今度は私がお客さんに変身して、一切れ頂くことにしました。
何と、今まで食べたことのない柔らかくて口の中でとろける感じで、
「美味しいねぇ」と近くにいた人につぶやいていました。
梶山リッタ
27年前にスイスから来たばかりの時、「第二次製品製造部」の職場で、朝一番の私の仕事は、トレイに入ったステーキにパセリを付けて、ラップマシーンでラップをすることでした。
そのパックはその日に地元のデパートに出荷されました。
全国の供給に出す肉は、肉の味と質を保つために真空パックで出していました。真空パックをすると牛肉は黒くなって、ドリップもいっぱい出ていました。
それで肉を一番いい状態で活用者に届けるために急速冷凍に変えました。
「ここまで買いに来てくれたら、生で出したいな」と思いながらやっていました。
福崎さんも「伊勢別街道のところでお店を出して、生肉スライサーを買って、お客さんの前で切って、肉を売りたい」とずっと言い続けていました。
その夢はこの12月から実現されます。とても嬉しいです。
この二十数年で肉は明らかに良くなっています。
これからはうちの肉を食べてくれる人の顔を見ながら、
フィードバックをもらいながらやっていくことで、
きっともっと良くなっていくでしょう。
近藤美佐子
美味しく食べてもらいたい、その一点で、晴がましい舞台に立つことに。
これが奥が深く、なかなか面白くて、4回も立ってしまいました。
やるに当たって、関係者で寄って、描くところから始まりました。
どんな舞台を用意したらいいのか、展示はどうするのか、肉の用意はどうするのか、どんな配役を誰が演じるのか、などなど。
この地の有名なお肉屋さんの牛肉も、試食してみました。
今回の主役は、日替わりで、特選と黒毛のサーロインステーキと、ローススライス。
ステーキの焼き手は米山さん。
私はローススライスをすき焼きの味で焼かせてもらいました。
いい場所に舞台設定して貰い、多くの方に、うちの味を知って貰えました。
初めて食べた方が、ほとんどです。
美味しく食べて貰えたようです。
うちで育てていることに、精肉もしていることに、何人も驚かれていました。
加藤さん、知子さんのお奨めは、さすがです。
いつも決まったお店で買っていると言われた方が、買っていかれるケースもありました。
自分の店で、使ってみたいという、若いシェフ家族との出会いもありました。
是非うちの味を、存分に引き出して欲しいと思いました。
食感も旨みも異なる、うちの牛肉です。
食べ続けてもらうのは、これからです。
発酵飼料のことも、もっと知らせていきたいです。
生肉で出していく話が、具体的になって来ています。
ファームにお肉屋さん登場です。
徐々に、うちの牛肉が、浸透していくまで、
やっていくことが、沢山ありそうです。
肉牛メンバー、一人一人も、レベルアップしていきたいです。
高橋護
以前より、「ミニストップの横の駐車場に店を構えて肉屋がやれたら繁盛するよね」という話はあった。
夢のまた夢…というような感じだった。
今年の春、ファームがオープンした。
その時も、その中に肉屋のブースを作り、対面で来た客の要望に応えて、その場で好みの厚みにステーキを切り分けて出していけるのって、いいよね、と思いは膨らんでいた。
だけど、実際にそれを実現するには、乗り越えていかねばいけない課題も見えだし、どうしたものか…ともなりかけていた。
やっぱり、ここで牛を飼い、精肉もしているのだから、一番いい状態で肉が出せるようにしていきたいよな。
そうするためには…と考え出して、ひとつひとつ考えられることを実行してみて、その途中ではあるが、進みだした。
ある日、ファームに買い物に来た人が、
「ここは牛肉は置いてないのか?」
冷凍庫に牛肉が陳列してある??
これが牛肉とは認知されないのか。
10月に入り、ステーキ・すき焼き肉の大試食会をして、パック入りのステーキを思い切って並べてみると、手にとって買って行かれる人が普段の何倍にもなった。
食べての好印象もあったのだろうが、牛肉は生が当たり前なのだ。予想以上の反応だった。
そうでない日との格差はすごい!
昨日、生肉が切れるスライサーの試運転をした。
肉屋で修行している逢澤さんが切って、並べた。
それをトレイに入れてパックした。
見事、見映えもよい。肉の色目がよい。格があがった感じだ。知らなかったが、ブロックの肉はやや黒ずんでいて、切りたての肉も色はそれほどよくなかった。
それがどうだろう、少し時間が経つと見事に鮮やかな赤色に変化した!
高橋がそれに驚いていることに周りの人は驚いていたが、これはいける!
俄然士気があがり、11月29日(イイニクの日)オープンに向けて、この半月をどうしていこうかと、気持は盛り上がってきた。
須田典男
牛肉大試食販売に声を掛けられ、忙しい時期ではあるけど、関われるところでやらせてもらおうと思って筋切りやステーキを切らせてもらった。
お客さんがいっぱい来てくれて純粋にうれしかった。
対面販売でやるのには不安がまだまだある。
冷凍の肉とは違いいろいろ課題もある。
一頭分の肉を売るのはなかなか大変だと思う。
切る側としては値段設定がいろいろあると対応が大変だろうなぁとも思う。
徐々に進んでいければいいのかなぁ。
米山英男
普段、買い物に行く事もない自分は中の様子を見る機会もなく、ステーキの試食コーナーにかかわることで豊里ファームの様子を知る事が出来ました。
生産物の種類の多さ、そして試食コーナーの多いことにもビックリしました。生産物の味を知らない人には、「まず、知ってもらう」その「知ってもらう」ことから始まるのかなと思いました。
牛肉の試食コーナーでステーキの焼き手を頼まれた時、自分は結婚式の時に高瀬さんに焼き方の講習を受けていたので、
「まあやれるかな」と気軽に受けました。
やってみると牛肉コーナーに関わるスタッフが
「どんな出し方をしたら、美味しく食べてもらえるだろうか?」
と頭を悩ましている真剣な姿勢にびっくりしました。
そんな意気込みがファームの店づくりに生かされているのかなと思いました。
普段の暮らしの中ではたいした接点もなかった人と今までにない接し方が出来て良かったです。
- ファームでは肉牛参観の日も

夕方、豊里ファームで上の販売所時代から来てくれている人に出会いました。「29日からお肉が生で食べれるんですよ。」と声をかけたら「まあ、うれしい!冷凍は解凍するのがむずかしくてね。すばらしい。」
11・29(イイニクの日)に寄せる熱いこころが形になっていきます。予定は12月初旬だったのですが、いきなりの2週間前倒し開店!建設部各部門はサッと動きました。冷蔵・電気・設備・建築と2回の休業日に集中して作業。連絡研で美化にと声がかかると肉牛部やら生活庶務からも。愉快、愉快。
ずっと前ですが、伊勢別街道に面したところで若いひとが精肉しながら販売出来たらなあ、みんな元気になるよなあと宮地さんが言ってました。いよいよ実現します。