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生肉販売の店をやって【豊里ファーム】


2-生肉販売 008

11月29日にオープンした生肉販売の店、お客さんとの出会いが面白く、売っていてもこんなに肉好きな人がいるんだと驚いています。一度買った方は「おいしかった」と声を掛けてくれます。そんな声が嬉しくて、自信を持ってまた勧めるので徐々にお客さんが増えつつあるように思います。
私は主婦の立場から初めての人には“牛上こま”を取っつき易いかなと勧めるのですが、精肉の逢沢君から「こまばかりの牛は出てこない」と作るのに苦労している話を聞くと「そうか、じゃちょっと制限する?」と互いの立場を超えて話し合い、見えてくるのも面白いです。
計量器で取扱いが分からない場面が出てくると「藤井く~ん」と呼びに走って助けてもらっています。
肉売り場の前で餅を覗き込む人がいると餅の試食をやってみたり、パンを勧めたり、知らない生産物について尋ねられたり、野菜が減ってきたなーと補充に入ったり、やることがいっぱい見えてきます。失敗もあります。毎日、ファームに関わるみんな、お客さんも含めて共に育ちあって行く最中だなぁと実感しています。
そんな肉屋さんの始まりに際して、交流会で発表してもらったり、書いて貰ったものを紹介します。

【豊里実顕地 喜田栄子】
平本和之

遂に対面販売の精肉店がオープンしました。
思えば、牛精肉が始まった頃も、但馬より和牛を導入し、高級和牛肉生産を手掛けだした頃も、いつか本格的な精肉店を出店しようと、その夢を語っていたことを思い出します。
津市内がよいか、名古屋にしようか、いやいや大阪にと。
しかし、現実的に考えてみると難題も多く、冷凍で流通させることの手軽さに慣れてしまい、いつしか多くの月日が流れてしまいました。
それが、豊里ファームがオープンして1年もたたずに実現。しかも、生肉をパックして並べるスーパーマーケット方式ではなく、注文に応じてその場で切り分ける精肉店方式です。
素材の質 精肉技術 店員の商品・調理法の知識 接客 売り切れなかった肉の生かし方等、難題も多いが、可能性の大きい道を選んだわけです。
まだまだ始まったばかり。テーマ山積ですが、そこはそれ、論ずるよりまずは、やってみようとする成功型の直売所です。必ず繁盛するであろう何かがあります。
生肉とは生きた肉のこと。停滞のない私たちの生き方でこそ、その真価が表されるはず。
研鑽力、実行力が発揮される毎日が始まっています。

1-生肉販売 007

逢沢英剛(豊里交流会から)

11月29日から生肉の店がオープンしたのですが、それまで3ヶ月は奈良の香芝市の杣本と言う所で研修、修行と言うには長くないので研修と思っていますが、行ってきました。
行って、僕も含めて周り、向こうの人たちも無理だろうと、3ヶ月では無理だろうというところで始めているので、僕も3ヵ月やったからなんでもかんでもできるとは思っていないので、周りの人たちに助けて貰いながらやって行こうかなぁと思って、今始めたところです。
行くことになった話も急なことだったんで、いきなり拓磨さんと英夫君に呼ばれて「お前職場変わるからな」と言われて、乳牛から奈良に行くことになってしまったので、自分としては日頃からなんでもやるという心構えでやっているので、その時も特に嫌だとかは無かったのですが、やりたい気持ちは強いんだなぁと思って、僕は身代わりとしてやるような感じでやってきました。実際始まったところ、そんなにお客さんも多くは無いです。(笑い)いきなり最初から、英夫君は最初から行列に並ぶのではと思っていたみたいですが、僕は最初はそんなに来ないだろうなぁと思っていたので、ぼちぼちやっていけたらいいかなぁと思っています。理想としては半日、肉やって、半日外へ出てみたいな事をやりたいなぁと思っているのですがどうなるかは分かりません。

6-018

尹誠浚(豊里交流会から)

そうですね、昨日は行列できたらどうしようと、ちょっと緊張していたのですけど、そんなことはなかったですね。
大体は話してくれたので、僕としてはこれから繁盛するかどうかも分からないし、具体的にこうやったら売れると思いますとか、そういうことを言えるような感じでもないのですけど、ここに至るまでいろんなことがあったなぁと思っています。英剛君を乳牛から送り出してもらうにあたってもいろいろあったと聞きましたし、つい最近肉牛部でも修羅場があったと建介君から報告がありました。そうやって、みんな無理、無理といいながら送り出してもらっての肉屋のオープンであって、これからも年末どんな修羅場が待っているのか、まぁ楽しみとは言い切れない部分もあるのですけど。
豊里ファームは4月に1週間に1回で始めて、5月25日に毎日営業となって、ここまで一緒にやってくる中で「もうぉー、いいなぁー、もうやれないなぁー」と思う場面も何度も何度もありました。そういう中でいっぱいいっぱいになりながら、また考え直してやり続けてきたこの間だったと思います。そうやって、やって来れた元はなんだったのだろうと、今になって思ったりするのですけど、うーん、まだよく分からないですね。何かあったんだろうなぁと思って、そうやってみんなでいろんな場面で物議をかもしながらやってきたこの間だったのです。これからも肉屋や、今朝もね、マスクのことで2件も朝から電話貰いまして「もっとマスクをつけろ、マスクは販売する人は要らない」とか、いろんな意見がある中でどうやってやって行くのかなと思って、(笑)それがある意味、それを楽しんできた、楽しんできたとはまだ言えないかなぁ。そういう中でやってきたなぁっと、これからもそういう中でやって行きたいなぁと、やって行くのだろうなぁと思っています。

5-016

藤井正州(談)

僕は、肉を食べるのは好きですが、肉屋開店には余り関わっておらず、僕がしたのは、聡君に言われるままに図面の線を引き、高価な量りを発注したことくらいです。ただ、始めるにあたり牛肉を沢山食べれて幸せでした。
肉屋を始めるにあたり、店内のレイアウト、レジの位置が変わりました。今のレジの位置だと分かりずらくお客さんが迷いやすいので、どこにレジがあったらいいか近々寄って考えます。レイアウトのセンスのある人募集中です。
色々な意見の飛び交う中でやっていて、『研鑽』を実践していくのにいい場です。

3-生肉販売 013

矢頭百合恵

開店3日前に肉屋の販売に入ることを聞いてショックでした。3カ月前に肉牛部になった時は、動物が苦手で牛のことが恐かった私が、毎朝子牛たちに会いたくて早起きするようになっていました。やりたい気持ちでやれることがこんなに楽しんだ~と自分の新たな発見でした。
肉屋以前に、私は販売や接客は大の苦手だし、ファームが出来た頃行ったら「愛想ないし、陰気くさい」と言われたほどで、正直やりたくない気持ちでいっぱいです。
肉屋開店から1週間、まだお客さんが来ると緊張で睨みつけているような感じです。毎日今日はどうする?と考えていてまだまだ変わっていきそうです。
生肉販売だと、お肉1枚からでもお試ししてもらいやすいので、少しづつファームのお肉屋さんを知ってもらえると良いなぁと思っています。
ファームも肉屋もなんかふわふわしていて、ちゃんとしていないと嫌だったけど、高橋さんとか拓磨さん、英夫さん達が熱く語っていて、そうした思いでできて行くのかなぁ、これが村づくり?私の本当にやりたいことってちゃんとしていることじゃないなぁ、、って思ったらなんか楽しくなってきたみたいです。

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