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実顕地を参観してみた②【水沢】


①からの続き ←

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美里実顕地 蔬菜部 長谷川健司 山田友子 下間素子

長谷川:
内部にA、B。ここがAなんだ。駐車場の前にC。その上にD。美里の近くの所に長谷川ハウスってのが、大きいのと小さいのと、上、下。
あと、製菓部の向こうに榊山ハウスってのがある。

だいたいみんな3反ずつなんだ。3反が6個で18、19から20近くあるよなぁ。だから2町か。
2町もあるのか。すごいなぁ。改めて言ってみると分かるなぁ。
ここがAやろ。ここは半分きゅうり。奥がレタスとセロリで、BとCがトマト。
Dは夏の間はピーマン作ってた。今は空いてるけど。
長谷川の上下は葉物やな。榊山はアスパラ。
じゃあ、きゅうりの話を。

<きゅうり>
友子:
何を話せばいいのかなぁ。
「順調ですか?」
あー。順調ではないです。(笑)
これは、去年の10月の終わり位に植えて、年が明ける前に、12月にとれ始めています。
やっぱり寒くてなかなか大きくならない、というのもあったり。寒さが、この時期は一番きついから。
「だいたい何度位がいいの?」
最低でも14度位ないと。でもそんなにいくのは、夜とかは暖房機、点けてもまずない。
今は22~3度はあるかな。
きゅうりは特に暖かいのを好むから、日中でも午前中は30度位まで蒸しこんだりして。
人間は熱いんだけど、それ位やらないと正常にいかないというか、そんな感じかな。
「今の時期に気を付けていることは、他には何かありますか?」
結構きゅうりも実がつきだすと、ばーっと、ついてくるんだけど、それをならしっぱなしにしておくと、実にばっかり行って、芽に行かなくなって止まっちゃう。
そうならないように、摘果をしたりだとか、そういう細かいことが必要だという事を、ここ何年かで分かったんだけどそんな感じ。

今の時期は吊り下げでやっています。
吊り下げっていうのは、一つの株に何本って決めてそれを、ずっと伸ばしていく。
これが伸びてきたらまた伸ばして行ってクリップでとめて。長いと斜めにしてくるーっと。
「1本にだいたい何本位なるの?」
何本だろう・・・。ちゃんと計算してないから・・・。
「目標は100本だな。」
だそうです。
「これが株元やんか。で、この太いのが主枝で、主枝から何本出してんの?」
今は5~6本だね。
「小づるを5~6本出しているのがこれになる。」
「それを、どんどん下げて来るんやな。それで、いつまでとれるって?」
一応、5月位までは頑張ってもらわないと。
今、一番気温が低いから、今は我慢の時。
2月の中旬から日照が強くなって、だんだん上がって来たら実も大きくなるから、みんなも食べたくなってくる。
食べたくなる頃に収量も増えるから、めでたし、めでたし。

<ハウスの暖房機について>

長谷川:
チョコレートの種類によって、燃え方が違う。70㎏位入れて夕方火を点ける。
そうすると、ばーっと燃えて、次の朝まで燃えている。かなりの火力で、トタン板で囲ってないときゅうりが焼ける位。
「チョコ、すご~い!」
これは、鹿野さんが作ってくれたんや。鹿野さんが作ってくれた自作のストーブを4~5年。
最初は、廃油を使ったんだね。廃材を使ったり、何種類か使ってきたけど、友子さんの話だとこれが一番いいと。
「チョコレートがぁ~!?」「へぇ~っ!?」
火力も強いし、調整もしやすいのかな。で、変な匂いとかもあんまりしないし。
ゼロではないだろうけど。で、おやつも食べれるし。
「いいことばっかりや。」
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<トマト>

素子:
おいしいトマトを作りたい、というのが自分の中にはあって、それを目指してやっています。
冬が寒かったので、難しい。
「おいしいトマトって、どういうのがおいしいの?」
おいしさは、人によって違うみたいだよね。とりあえずは、自分がおいしいのを目指して。(笑)
じゃないと、人にも勧められない。
8月に植えてそれが、今、ずーっとこうやってきて、これを折り返して、次、又こうやってどこまで伸ばしていくか分からないけど。
6月の終わりまで。
「前はよく横にしてたけどこの方が合理的だなぁ。」
だいたい他の農家も今は、これが主流。
上にいくと実に陽が当たりやすくなる。
おろしていくと常に下。
作業もやり易い。
「苦労している事は、何ですか?」
水のやり方と、温度管理か・・。
「1日1回?」
いや、そんなにもやらない。週に1回か。
ちょうど昨日、四日市で地域の勉強会みたいなのがあったんですよ。
それに、うちの人達も行って、一緒に何件か農家を回って質問、みたいな形でやってきたんです。
この品種で作っている農家の所を回って。
他の所を見る機会って普通ないから、勉強になった。
春日山の人も来てた。
これは、今、新しい品種で、えーっと、・・何だっけ?
長谷川:「みそら86.」
病気に強いってことで、四日市でけっこう流行ってる。これが出来て、けっこういい!みたいな感じで言われてて・・。
「上手に作ってるー!」
そんなこと、ないですよ。
長谷川:植えたのが8月16日だっけ?
そう!めっちゃ暑いとき!!
長谷川:本当は8月の20日か25日位に植える予定だったんだけど育苗の段階でだんだん早くなったんだな。
熱くて、植えずにはおれんくて、急に畑作って・・・。
「もう、半分以上収穫してるわけ?」
長谷川:これ6月いっぱいで、とるから、期間的には、そうだな。でも収量的にはこれからだな。
「下向いたやつは、どうなるの?又、こっち、引っ張るの?」
長谷川:上向いて、又、ぐるぐる。
こう巻いて、2周位するの。陽がこっちがよく当たるから。
「理にかなってるんや。」
「それで、下の葉っぱ、取っちゃうから陽当たりはよくなるんだ。賢いなぁ。」
「素晴らしー!」
褒められた!(笑)

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美里実顕地 肉鶏部 中村建夫 赤石雅彦

中村:
ここに肉鶏鶏舎が5棟あります。それと、野田に6棟ある。
「かわい~い」「あららら・・・・」
赤石:
これが三重美彩鶏(みえびさいどり)のひよこです。

今日で4日目だな。ヤマギシの生産物で一番おいしい鶏肉になります。
地鶏とは違って、柔らかくて、筋っぽくない。
このひよこは浜松から買っています。昔の浜北っていうとこ。
産まれてすぐ来て、50日位で3㎏位になるので、50~55日位で出荷して。
「かわいーなー!」
昔のヤマギシの鶏は80日位まで飼っていたけど、今はだいぶ餌がいいので55日位で出荷できます。
2ヶ月経たないうちに出荷する。
「入雛は何日位?」
0日齢の、産まれてすぐ来る。即日配達ですね。
「寝るときは、この暖かいとこの下で寝るんですか?」
そうそう。多くはそうですね。全部は入りきらないから。
あと、他の子はかたまって寝たりとか。
「昔みたいに、のれんだとか、何だとかは?」
寝枠ね。寝枠はやってないです。
内山では、やっていたけどこっちはガスのヒーターを使っているので。
「暖かいとか、分かるんかな?」
暖かい所に寄って来ますね。熱すぎるとと離れていくし。
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「あの子、ずっとあんなとこで、寝てる。」「ずーっと、寝てるね。」
もうだいたい食べるか、寝てるかどっちか。もう、食い放題だから。ごはんは。
いつも餌がある。餌は切れないようになっていますね。
今は、ひよこだから、手やりでやってますけど、大きくなったら、自動給餌に。
あと4~5日で自動給餌に切り替わりますね。
「あの水飲みがかわいいじゃない!」
産まれた時はタンクの給水器でやってるんですけど、今日全部飲みきったので。
ニップルっていう、水飲みの機械。
「ぽちっと押すとピュッってでるんでしょ。」
そうそう。一番下をちゅっとつつくとね。
「かーわいー。」「首、伸ばして。」「自分でわかるんでしょ。」
何かね、光る所に寄って行くんですね。そんで、つつくんですよね。
「あ~。つついてるよ。あれ。」
そして、つっついたら水が出るので、覚えるっていう感じかな。
「ぴょこぴょこ、って、飛び上がってほらほらほら。」
「歩留まりってどうなってるの?」
中村:だいたいね、今ここにいるのが6000だったっけ?
赤石:6000ですね。
中村:あそこで仕切ってあるから、向こうで3000。こっちで3000。それで、だいたい97%出荷しています。
「餌は大きくなったらどうなるの?」
中村:今、食ってる餌と、もう1段階荒い餌と、最終的な餌と。3回変わります。
それで、仕上げの時は飼料米、もみ米を与えています。だいたい米は30%。
足元の黄色いやつ、これに餌が流れて来るんです。
しゃもじがついたやつが、水です。
今、ここに扇風機がついてますけど、これは、涼しくするためじゃなくて、ヒーターの熱が上がっちゃうから、これで撹拌して、適した温度にします。
冬は空気の撹拌と排気、夏は涼しくして、上からスプレーで霧を吹きます。
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美里実顕地 製菓部 村田モト 長谷川健司 石角真由 渡辺有子

モト:
奥でひよせんを作っていて。
そこで餅を作っていて。それ、精米機。
上でカステラを焼いています。あと、シュークリームをこれからやっていこうと。
忘れてなければ、そんなもんかな。
「ゼリー!」
あー。忘れてたー。夏はゼリーを作っています。
「スポンジケーキもあった!」
そうそう。スポンジケーキ!(笑)
もうすぐバレンタインなんで、チョコレートのスポンジケーキを作ります。そんなもんかな。
メンバーは僕と三文字さんと、渡辺有子さんと、えーと、あと誰だ??(笑)
あっ、そこにいる真由ちゃんと長谷川さんが餅とかカステラとか。
一応真由ちゃんと僕は最近来た新しいメンバー。僕もカステラ焼くの、覚えてきたんでこれからばんばん、そこそこ焼いていこうかな、と。

長谷川:
正面にあるこれが、もち米です。大潟の。
今年は、これで1トン20キロ入っていて、これを10本。豊里にこれがあと2つあって、ちょっと多いかな。みんな、いっぱい食べないと余ってくる。

真由:
モト君が来てくれたので・・・。
一人とか二人では終わらない。割卵やる人がいて、焼く人がいて、切って袋詰めしてくれる人がいて。
みんなでやっているので、ちょっと効率を上げたいな、と思っています。
切るのもやっぱり準備と片づけにけっこう時間がかかるので、たくさん焼けたらいいかなー、と思って。
二人でどうやって焼いたらいいかなー、って考えながら。
あとは、出荷に追いついてきているので、今度は、抹茶カステラをやってみたいな、と。
「カステラですけど、めっちゃ評判がいいです。」(拍手)
じゃあ、どんどん売って下さい。

有子:
私はご存知の様に、夏はゼリーをやらせてもらっていて、今はスポンジケーキをもう1回。
今度、バレンタインのをやって。冬の間は餅に入って、あと、何だっけ?
「シュークリーム。」
そうそう!シュークリームをやらせてもらっています!
「シュークリームは、いつ出すんですか」
昨日、作ってみたんですけど。豊里から生クリームを再び作ってもらえることになって。
やっぱり「シュークリーム食べたい」って声の方が大勢いらして。
やっぱり、ヤマギシの生クリームは、私は絶品だと思っているんで。
そういう物で形に顕せて、内部川の卵と合わさったら、やっぱり、おいしいなーって思うのね。
それが出荷できる方向に、今はなっているので、みなさん楽しみにしていて下さい。
ただ、来週からとか、はっきりした日にちはお伝えできないんですけど近いうちに。
全国供給まではいかないですけど。まずは、ファームとか、お店とかそういう所から出していきたいと思っています。
よろしくお願いします。

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美里実顕地 直売店・四日市供給所 梅田孝枝 渡辺舟一

孝枝:
美里のお店は、美里の物を置きたいな、と最初思って。美里のお野菜とお菓子と、あと供
給所のいろんな冷凍品とか置かせてもらっています。
自分のテーマとしては、「作った人の思いを受けて、食べる人につなげます。」というのを思ってやってきました。
「自分のやれる事は何かな」と考えたときに「新しいものをそのまま届けるのがいいかなー」と思って。
出荷場から届いてその日と、次の日。
物によっては、人参なんかはもうちょっと置くんですけど、葉物なんかは「2日かなー」と思って、ちょっとずつ仕入れて
「新しいものを、食べる人に届けるのがいいかなー」と思って、ずっとやってきました。
で、やっぱり、食べてほしいのは若いお母さんと子どもで。
蔬菜の人が100円でいいと言ってくれたので100円で売ってます。
そして、牛乳とか、加工品とか、お肉とか、ちょっとスーパーで買うより高めなんだけど、全部払ってお肉も買えると思ってやってます。
内部川の卵なんかもすごく協力してもらって。
年始めのプレゼント卵とかもらって、お客さんがすごく増えています。
年明けもお客さんの数は減らずに、今までプレゼント卵のおかげで、いい感じでやっています。

渡辺:
四日市供給所です。今、週8コース走っています。

僕らは物を届けるんだけれども、実顕地と地域を結ぶパイプ作りに重点を置いて人とつながっていくというところを、やっています。
例えば、この水沢地域も、僕はあんまり知っている人はいなかったんだけれども。
今、朝市をやっていて。内部川で卵市をやっていて。
これに出ているとね、だんだん顔見知りになってきて。
年末に「牛肉いかがですか?」って訪ねる家がだんだん増えてくる。
黒田さんのばあちゃんとかねー。
レンタカーの会社の人とかねー。尾張屋さんに行ったりしてねー。
毎年、牛肉を大量に買ってもらって食べてもらっています。
みなさんが今参観してきた生産物がここで集まって、僕らが届ける、という大事な役割を担っています。
今後ともよろしくお願いします。