ページを印刷 ページを印刷

「何が」彼を変えたのか?


春日山乳牛部 山崎彰久さん

春日山乳牛部 山崎彰久さん

春日山・酪農部で清水さんを大潟交流に2週間送り出すという話が9月の始めにあったのです。清水さんが職場を離れるってとっても、難しいと大概の人は思っていました。
器用な人でさりげなくなんでもこなす『気は優しくて力持ち』みたいなポジションの人。たしか、7月頃の資料研でも「例えば清水さんを研鑽学校に送り出す」となったら、とっても難しい(仕事の段取り的に)という話題になった程でした。それが9月に「大潟交流に送り出すことになったよー」と聞いて、「おー!」とあらかたの人は思ったのです。同じ職場の山崎彰久さんが大型重機の練習(バーチカルでする餌の仕込み)をして彼のやっていることを引き継ぐことになっていました。それも「おー!」でした。
 そうしたら、同じ部門の社員さん(小野寺さん)が骨折して、全治1ヶ月になってしまったのです。「もう無理だね~」と一度はあきらめたところ、その話題が資料研2でも資料研3でも出て、「そんな勿体無い!」「何とか送りだせないか?1週間でも、、、」
実は清水さんが日頃使っているこの大型重機を使えるのは他に小野寺さんと敦志さんの2人しかいないそうです。彰久さんは小野寺さんについて、練習するはずだったのです。
彰久さんが出ている資料研3で、彼が「送り出せるんじゃないかな~」と言ったことから
酪農部でもう一度検討して、一昨日(9/23)清水さんは他の4人のメンバーとともに大潟実顕地に出発しました。 それこそ『おー!!』

その動きの原動力になった彰久さんに話を聞いてみました。
<今回の清水さんを送り出すにあたってどんなでした?>
男研やったんですよ、そこで、いろんな人が例えば、敦志が朝餌やってくれたり、休みを半分出てこようかと言う人がいたり、僕を浮かすためにどうするか?って。
餌のことは前からやってみたかったし、いい機会だった。今は一応全部の餌みてる。ミキサーフィーダーも前々から乗ってみたかった。(小野寺さんが怪我したから)バキュームカーも僕かな、、、と。朝餌は敦志がやってくれてるから午後餌が増えた位。1.2倍~1.3倍位の仕事量かな。職場的には人が替わって入る事でわかることもあるし、、。バキュームカーも初めてで車大きいし、なかなかです。周りの人とか、牛に助けられてやってます。

<養豚から酪農部に移ってどの位?>
1年7ヶ月かな、韓国から帰ってからだから。
(彼は韓国に交流で1年間行っていた)
<もう酪農部全体の動きとかわかるようになったの?>
そうですね、だいたいは。後は原乳の管理はやったことがない。今全部わかるのは敦志位かな。これからは餌のことですね。
<まわりのおじさん達は‘あの彰久がなぁ~人ごと彰久がなぁ~、、、’って言ってるけど>
あの彰久が朝早く起きて、、、ですか?
やる事はっきりしたら、あとはやるだけなんで、やらんとならん、やるしかない、相手生物だし、、、。

<彰久さんは職場窓口やっているんでしょ?>
はい、妹尾進さんといっしょに。わかんない事ばっかりなので聞きながらやってます。重機の貸し出しなどは僕のところに回ってきます。そこからふりわけたり。今月は色々あったから携帯代が大変でした-。

彼は仲良し班の世話係りをもう4期やっている。
その間に葛原光太郎・桃子さんの結婚式もあった。「僕研鑽会に出るくらいで、特になんにもしてないっス。特に断る理由もないし、、。」と。
ちなみに敦志さんも今期仲良し班世話係りにデビューした。
時には同世代の生っ粋村育ちの仲間とレベルの違い(土壌の違い)みたいなものも感じるとか、自分は自分のできるところを精一杯やる、限界になってそこが普通になって又前にすすむ、そんな風に底上げしていく、あんまり頑張るんじゃなくて、力を入れるところとそうでもない所を考えてバランスをとっているとか。

職場も仕事ばっかりじゃつまんない。できるだけ人といろんな話ができたらいいな。ふつうの職場と実顕地の職場との違いはなんだろうなと考える。仕事頑張るだけじゃなくて人と一緒にやるとか、みんなで進めて行くとか例えば、誰かが急に休んだら、直接関係ないけどせつ子さんとか、敦志にもメールしとく、知っといてもらう。関係ないところで進んでたとならないよう、気をおいてる。抜けちゃうこともありますけど、、、。

<あの彰久が、、、人ごと彰久が変るキッカケになったのはなんですか?>
なんだろう、、、?うーんなんだろうなぁ~ 
青年研かなぁ、そこで経営の研鑽とかしたからかなぁ~(何回か前の榛名実顕地での青年研)ちょこちょこいろんなことで、、。
実際に自分がやるってことがね。大分前の5~6年前の大潟に稲刈りに行った時なんかも実際自分が抜けるのってちょっと、、、て言うのがあったんですよ。それを青年研で出した時晋さんに、「いやー行ったら、えんちゃうかー、自分が思ってるやんなくっちゃいけない仕事量なんて、高が知れてる、それでガタガタするような感じじゃないと思うよ、」って。
そこに晋さんいたから「じゃぁ来いやー」ってなって行ったんですよ、それ大きかった。
「実際に自分が行く」って事したから、そういうの、節目節目であったんだと思う。一応頭で描くじゃないですか、「でも無理やな、そうはいかんけど、、やらない」みたいなところを『やる』って。
韓国行ったのが大きかった、最初3ヶ月行って帰る時にユンさんから折角、韓国語覚えたんだから、もう1年ワーホリ(ワーキングホリディ―制度)取ってやらないか、って言われた時、正直「えー!」って思ったけど実際やったのがすごく大きかったです。やるって言ったらやるしかないって言う腹決め、そんな感じかな、、。それをやったから、今は苦ではないし普通。そんなに大したことない。やるってなるまで結構エネルギー使うんですけど、それは朝起きるのも一緒なんですけど(笑)起きるってなったら起きるみたいな。
(彼は朝がとっても弱いって有名?)

<じゃ~起きる、やるーってところにいく時間が短くなったんじゃない?>
そうですね、使うエネルギー、めっちゃ減ったと思いますよ、スッとやれる様になった。
最初は起きるのに80%位エネルギー使ってましたから、朝おきるのに、こんなに頑張るか、、?これさえやっとけばあとは何とかなるだろう、後ちょっと仕事するだけ、、みたいな。(笑)大分慣れましたけど、今でもまだちょっとね。実顕地の人ってすごいですよね、朝早くから起きて、、。たいしたもんだなーって。今でもそう思いますもん、昨日の夜なんて眠くって、明日何時に起きるかな、、と思ってアラーム、セットする途中で寝っちゃって、今朝電話かかってきちゃった。大分ましになりましたけど、今だに起きるのにエネルギー使ってますよ。

最後は終始笑いっぱなしのインタビューになりました。
若い人達で夜遅くなる時もあるでしょうー?
「そういう時はその分頑張って昼寝しまーす!」
実は彼、酪農部になってからアレルギーが発覚してアレルゲンが牛のフケと稲科の花粉と判ったとか、「いやにくしゃみ出るな~と思ったらそれかよー」なんて話も聞かせて貰いました。この自然体(?)が彼の魅力かな、、、。

【春日山実顕地 平島春美】

NCM_0187