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『贈り合いの経済―私のなかのヤマギシ会』出版記念座談会


贈り合いの経済 ─私のなかのヤマギシ会

[テーマ] これからのヤマギシズム実顕地を描く

[主旨]

最近、島田裕巳さんが『図書新聞』に『贈り合いの経済―私のなかのヤマギシ会』(佐川清和著)を読んでの書評を寄せています。そのなかに次のような一節があります。

「著者は、ヤマギシ会での45年近い生活体験をもとに、経済がどうあるべきかからはじめて、個人と組織との難しい関係について考察を進め、そのなかで、なぜ自分がヤマギシ会に参画することになったのか、そこに何を求めたのかを語っていく。
本のタイトルにもなった「贈り合いの経済」については、経済のグローバル化が進み、高度資本主義社会の矛盾がさまざまな形で露呈するなかで、同様の主張を展開する論者も増えている。だが、著者の強みは、机上の空論を展開するのではなく、ヤマギシ会が創立されてから60年の実績を踏まえて贈与経済について語っていることにある」

 今世間では水野和夫さんの『資本主義の終焉と歴史の危機』(集英社新書)が、ベストセラーになっていると聞きます。資本主義の先を透視したいとする切実な思いが潜在しているようです。

そうした時代背景のなかで、机上の空論に終わらない「ヤマギシ会が創立されてから60年の実績を踏まえ」た資本主義の先の世界は、どのように見られるのでしょうか。

 事実(タダ)の世界からの、ヤマギシズム生活実顕地を展望します。
 公開形式で行いますので、多くの方々のご参加をお待ち申し上げます。

[開催日時・場所]

日時:10月31日(金) 19:30~21:30

場所:ヤマギシズム春日山実顕地 楽園村会場2F第2会場
      住所 三重県伊賀市川東555番地
      TEL 0595-45-5550

[パネラー]

佐川清和(著者・春日山実顕地)
島田裕巳(宗教学者・作家)

[島田裕巳プロフィール]

 宗教学者、作家、NPO法人 葬送の自由をすすめる会会長、東京女子大学非常勤講師。
 東京大学文学部卒業、同大学大学院人文科学研究会博士課程修了(専攻は宗教学)。昭和50年に自らヤマギシ会に参画していた経験が、宗教学を本格的に志す契機となった。
放送教育開発センター助教授、日本女子大学教授、東京大学先端科学技術研究センター特任研究員、同客員研究員を歴任。
新宗教の研究からはじまって、日本の仏教や神道にとどまらず、世界の宗教について幅広く研究し、数多くの著作を発表している。さらに、人の死や葬送の問題、しきたり全般、宗教と政治や経済との関連についても著作活動を展開している。
 小説や戯曲なども執筆し、美術や映画、音楽にも造詣が深い。
 おもな著作に、『葬式は、要らない』、『日本の10大新宗教』、『浄土真宗はなぜ日本でいちばん多いのか』、『創価学会』などがある。