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ボリビア報告会


2014-12-06-21.00.541

12月6日 ボリビアでNPO法人を起こし、支援活動を展開している瀧本里子さんが5年ぶりに帰国されました。
里子さんは ヤマギシの学園7期出身です。
ボリビアとの関係は実顕地から 青年海外協力隊に送り出してもらった事がきっかけで始まりました。
ヤマギシの村にも支援に参加している人や興味を持っている方がいるので 帰国を機会にボリビア支援活動報告会を開催させてもらいました。
また 里子さんから「研修で同行中のボリビアの青年にヤマギシ豊里実顕地の産業や暮らしぶりを紹介したい」との希望が寄せられ、一部でしたが、参観していただきました。(rie)


瀧本里子さん のボリビア活動報告会 12/6

瀧本里子さんがボリビアのサバ・ガルビス・フスティアーノ氏(通称サバさん31歳)と11月下旬からJICA草の根プロジェクト「廃棄物 研修」を受講するため帰国されていて、研修の合間にボリビアでの活動報告会をされると聞き、豊里でも開催させていただきました。

寒い中 沢山の皆さんが参加され 会場となった来客館ミーティングルームは、
暖かく和やかな場となりました。

ご存知の方も多いと思いますか 里子さんの軌跡を紹介します。
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ヤマギシズム学園高等部7期出身
2000年 実顕地でさまざまな部門で実習をする中、青年海外協力隊参加を希望し 
実顕地から送り出されたのが ボリビアと出会ったきっかけ。
2002年 帰国
2003年 「自分にはまだやれる事がある」とボリビアに戻る。
     支援団体 DIFAR(* ディファル)http://difar.jp/を立ち上げる。
目的は「世界中に笑顔を広めること」でさまざまな活動を展開してきました。
【DIFARの主な活動】
食料確保関連:家畜飼育等の指導
衛生面   :エコサントイレ設置事業 目標500基
事業    : 2013年よりボリビア・バジェグランデ市で
「ごみリサイクルプロジェクト」を実施
*ディファル:Desarrollo Integrar de la Familia Rural
      スペイン語で 農村家族の総合発展
2014年 現在に至る
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前回来日されたときから数年立ち、活動の内容もさらにおおき拡がっていて
今回も、現地事情を織り交ぜながらその後の展開を報告してくださいました。
報告会の冒頭は里子さんの「きっと私の知らないところで沢山の方がかかわってくださっていることと思います。
本当にありがとうございました」の一言から始まりました。
2時間の中味を全て紹介したいところですが、印象に残った内容を一部紹介させていただきます。

<ボリビアの紹介>
サバさんがスペイン語で紹介
日本の3倍くらいの広さで、四方をペルー・チリ・アルゼンチン・パラグアイ・ブラジルに囲まれていて海がありません。観光で有名なウユニ塩湖がある国です。

<生きること・食材確保>
ボリビア貧困世帯の食糧事情を改善できたらという事で、まず手がけたのがテンジクネズミの飼育。テンジクネズミは貴重な蛋白源になります。(料理写真紹介しながら「私はかわいくて食べられませんでした」里子)支援の基本として 大事なのは全面的支援ではなく最終的には自力で暮らせるということ。そこでテンジクネズミバンク形式でプロジェクトを進めました。テンジクネズミを3匹貸し出し、増えたところで戻してもらい、そのテンジクネズミを別の家族に貸し出すという方法。ネズミの糞を畑に使い、野菜を育て食料やネズミたちのえさに・・・といったサイクルを取り入れていきました。

<生きること・衛生>
こうした村には トイレがありませんでした。みんな家の周りで用を足します。
家庭訪問の折は家にたどり着くまで 糞を避けながら歩きました。
前に訪問したときにいた赤ちゃんが次ぎの時には居ない・・そんなことが普通で、私の子供も2回サルモネラで命を落としかけたことがあります。
日本に来たときに知ったのがエコサントイレ。この方法ですと発展途上国でも出来ます。500基を目標にしました。
ここでも全面的な支援ではなく、元になるところを支援し、その上の建屋は自力で作るとしました。
現地の人にとってはとても大きな事で、出来上がるごとに市長さんや私たちが呼ばれ、トイレの前でオープンセレモニーをし、ご馳走でお祝いしました。

<みなで生きる・事業>
活動している地域で困っていることは?と聞いたところ、「実はごみ問題」暮らしの中でごみはその辺にポイポイ捨てる。集めてもどんどん処理場がいっぱいになり、次から次へ移動するのが実態。
これを何とかできないかという事で始めたのが 生ごみから堆肥を作るプロジェクト。
コマラバ市・パゲグランデ市の市役所を巻き込んでのプロジェクトになりました。
学校でごみ分別ゲームをしたり、紙芝居をしたりで広めていきました。
(写真ではゾロというピンクのキツネ・ゆるキャラが登場していました)

<参加者の質問にこたえて:厳しい現実も>
日本でもボリビアへの支援NPOが認められ ボリビア国内外での支援活動となりました。いま直面しているのは 円の国際価値。申請するときの円の力より今はその半分になっています。ところが事業計画はそのときに提出した内容で達成しなければならず、厳しい状況です。
そこで 会員を募り 寄付を募ったり さまざまな民族製品の販売やカレンダー販売を行い 何とかしたいと動いています。
http://difar.jp/?page_id=596

以上が 報告会の様子ですが、もうひとつお伝えしたいことがあります。
実顕地いたるところでの心遣いと寒い中お越しくださったみなさんの熱意に里子さん、サバさん共に
感銘されていました。
報告会前の、豊里実顕地参観(堆肥場・イチゴハウス・みかん狩り・飼料センター・豊里ファーム)、
愛和館で暖かい食事のもてなしは これからの活動の参考やエネルギーの元になったとのことです。

 
*カレンダー希望の方:豊里実顕地近隣で 直接やり取りが出来るようでしたら、
手元にありますので、池島あやこさんまたは熊田理恵に声をかけてください。 

【豊里実顕地 熊田理恵】