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イ・ハヌルさん紹介(実習生)


春日山実顕地に3月28日から3ヶ月間の予定で韓国から実習生としてきました。
彼はソウル近くのブンダン(大きな街)生まれの19才。おとうさんは幼稚園の送迎バスの運転手の傍ら農業をしている。お母さんはスヲンで、看護士さんをしているそうです。一人っ子。
通訳に山崎彰久さんに入ってもらいました。

<ヤマギシはなんで知ったんですか?>

ハヌル お母さんが特講受けたのが私が小学校4年生の時で、その後私は中学・高校が共同体の学校に行きました。学校の目的が「環境自立共同体」。寄宿舎生活を5年間していました。
中学3年生の時、韓国の共同体の色々な所へいきました。(この時韓国実顕地を知ったのかな?)

<学校が共同体を紹介してくれるの?どんな学校なの?>
ハヌル はい学校でもヤマギシのこと紹介されました。学校は生徒が50人先生が10人。名前も
「小さな学校」と言います。1学年は14人位、高校はもっと少ない。仏教を基本にした学校です。
高校は2年間でした。(一般的には3年間)

<外国は日本が初めてですか?>

小学校4年の時、旅行で台湾に行きました。
高校の時、外国の共同体に行きます。そういうカリキュラムがあります。
同学年の生徒5人と先生1人でインドとタイへ行きました。
2ヶ月向こうの共同体で一緒に暮らします。3週間暮らして1週間、旅行しました。外の国の人と知り合って楽しみ。ワクワクドキドキします。他の国に色々行ってみたい。日本にも来てみたかった。

<来てみてどうですか?>

気持も新しい、仕事も初めてで、おもしろい。東部養豚部でやってみて、不思議。豚は今までは肉は食べてたけど、住んでいるのを見たのは初めて。今日は豚移動しました。怖かったです。昨日までは可愛かったけど、今日は怖かった。
ヤマギシに来て気になることがあります。
「何でここにずーと住んでいますか?ホントに幸せですか?」
私は今年の2月に研鑽学校に行って、色々、心が落ち込んだ。特講の時はとっても嬉しい気持ちだったのに。研学の中身がよくわからないのもあるし、終わった後、自分自身が何をしなければならないのかがよくわからなかった。幸福はヤマギシの村に住んでいるだけでできるじゃないし、どこでもできる、外でも、ヤマギシの村でも同じ。違いがわからない。

<同じ?幸福を目指してということでは同じかな?>

彰久 う~ん、どうなんだろ?幸福、、、わかんないですよね~、でも大きなストレスがないのがいいのかな。楽しくやろうとする時にストレスをうけるのは良くない、一生懸命やりたい時に「お前、なにやってんだよー」みたいな足を引っ張るようなストレスがかからないのがいい。後輩が一生懸命やってるといびられるみたいな、そういう話も同期からよく聞くから。やっぱり、ヤマギシの雰囲気が、いいかな。 まぁ、どこでもやれるけど、環境がちがいますよね。べースになるものが違うのかなと。みんながよくなる方向に一致しているというかな。

彰久 楽しくやれるのが一番だとおもうんだけどなぁ、楽しい暮らし、楽しい人生、楽しい人生ができる。環境を選ぶのも大事だけど、環境を作るのが大事 環境を選ぶだけじゃできない、環境はかわるから、、環境を作るのは自分。そこが大事。 愛される人になる。
ハヌル 愛される人?
彰久 愛されるってわかる?ぼくが人を愛するんじゃなくて、僕がみんなに愛される、何というかなぁ~ みんなに愛される人、愛してもらえる人になる。
ハヌル 愛される人になる、が大事ですか?ぼくが他の人達に愛される?
彰久 そしたら、そういう人と一緒にやりたいでしょ、いい人と一緒にやりたいでしょ、そこが大事。(彼はあんまり腑に落ちてない様子)
そういう人になるとみんなと一緒にやれる。そこが大事だよね。
それが幸福だと僕は思います。
ハヌル は~、みんなと一緒にやれるは大丈夫。
彰久 みんなと一緒にやれないのは辛い
ハヌル 辛い?
(彰久さん韓国語で辛いを説明するのに苦心)
ハヌル 愛される人ねぇ~
彰久 表現が難しいー!
ハヌル その言葉を聞いて、愛される人は私の考えでは「自分のことをおいて」という感じ。
それが積み重なっていくと、たいへん、苦しいって感じ
彰久 たぶんそれは違うと思う、あと10年もするとわかるよ。若いうちは貰うだよね、若い時は愛とかもらう、ある程度歳がいくと後輩ができるでしょ、そうするとぼくが受けてきたものをあげる役割になる。例えば、楽園村でぼくが大学部の時見てた子が今高校生になってぼくもその子と一緒にスタッフしてる。ぼくが子供の頃見てもらった人とスタッフすることもある。不思議!感動!ですよね。繫がりがある、受けたものをあげる、又繫がる すげぇなぁ~って。

<春日山の暮らしはどうですか?>
ハヌル 愛和館とか、お風呂が不思議。、たくさんの人が仲良く暮らしているのが不思議。。家族というより村みたい。どうやって運営してるのかな?韓国実顕地とかは、家族って感じ。どこでも人がいる。田舎の村みたい。 春日山へ来るときはなにをするか?わからないからちょっと不安でした、そんな気持ちがたくさんありました。韓国実顕地での最後の頃3月、「今はとりあえず行ってその場所でどうやっていくか?だな」と考えました。来てみて今は目の前にやることがあるから、不安はありません。
春美 あなた人なっつこいからどこででもやれるじゃない?こだわりがないのかな?
ハヌル そうですか?自分ではよくわからない
彰久 愛される人になる、ですよ。
ハヌル もっとたくさんしゃべりたい事があるけど、日本語が足りないからもどかしい。
春美 どんな事を表現したいのか、もどかしいのか知りたいわね~ 難しいのね。

<春日山の実習が終わったらどうするんですか?>

特に考えていません。が大学にいきます。韓国ではだいたい70パーセント位大学にいきます。
大学に行って勉強する理由が今はわからない。とりあえず、軍隊にいきます。20ヶ月軍隊は行かないといけないから、早くすませたい。そういう若い人が多いから、帰って直ぐ申し出ても1年位は待つようになる。

<夢はなんですか?>

ハヌル 仕事はまだいいかなー。特にやりたいことがないし。仕事は仕事、嫌いじゃないけど、特に好きでもなく、嫌いでもなくどうやるかなーと考えています。
田舎で暮らしたいです。高校のころは農業をしたいかなーと思っていましたが、それは今もそうだけど、すごくおもしろいわけじゃないけど自分がなにができるかな?と考えたとき今は農業かな、できることは農業かな?と考えました。
『どこでも誰とでも仲良くやれる人になる』その考えは最近、韓国のヒョンジュさんと話して思いました。不便(不快?)な気持ちがあるのはおかしい。研鑽学校で考えました。聞こえてきました。「どこでも誰とでも仲良しね」そういう人になりたい、幸せな人に結局なりたいです。

日本にも、もう一回来たいです。3ヶ月は短いです。やってみて考えます。今は色々経験したいです。

実習の間に養豚だけじゃなく、色々な職場にも行けるといいですね。
やってみて又聞かせてください。今日はどうもありがとう。
ハヌル ありがとうございます。