ページを印刷 ページを印刷

「ヤマギシファーム町田店」でお客さんが感じたこと


ヤマギシファーム町田店
近所にお住まいのお客さんから、ファーム町田店について感じたことをエッセイに書いた文章が届いた。

お客さんから寄せられた感想文
このお客さんは、毎日のようにお店に顔を出してくれる。
『人間失格』や『斜陽』で有名な文豪の娘さん(作家)の主宰している「エッセイ教室」に通っていて、そこに提出した文章だ。

『私の暮らしのなかのヤマギシズム』
ヤマギシズムのおみせが、近所にあります。
サンドイッチが美味しい、お肉も美味しいと、近所の評判もあって、私も利用しています。毎日11時ごろサンドイッチを買いに行きます。卵や牛乳、お肉など、お野菜もめずらしいものが新鮮に並んでいて、作った方々のこだわりが伝わってきます。私も家庭菜園を楽しんでいるので私なりにわが家にないお野菜は買います。その日によっていろいろです。餃子も美味しい、キムチも美味しい、私のように高齢になると、食事のことはいい加減にしてはいけないという自覚はあり、自分の健康については気を配ります。
ある日4時頃、卵を買いに行きました。パン売り場の方でバイオリンを弾いている人がいます。生のバイオリンをこんなに身近に聞くのは初めてなので、お店の人に断ってパン売り場の方で聞きました。バイオリンを弾いている人を紹介したパンフレットがありました。演奏会の予定も書いてあります。演奏を聞いている人のなかから、このバイオリンはNさんの作ったものと言う方がいて、いい気持ちで聞いていた私は混乱してしまいました。
毎日サンドイッチを買うときにレジにいる方がバイオリンを作ったと言うのです。バイオリンを弾いている女性はジュリアード音楽院を首席で卒業した方と言うのです。
気軽に買い物に来ていたお店で働いている人たちは、哲学的な信念をお持ちの方が多いのかとも思うようになりました。私は、後日Nさんに訪ねました。いつバイオリンを作るのですかとかバイオリンに対する思いとかです。私の質問にそれなりに答えてくださいました。ヤマギシズムについてはパソコンで、それなりに調べました。共同生活・・・。
そんなことがあってからも、私の生活はあまり変化はなく11時ごろになるとサンドイッチを買いにでかけます。木曜日と金曜日は定休日なので違うものを楽しんでいます。

《補足説明》
ここに書かれているバイオリンの生演奏は、時々、ファーム町田店のパン販売とイートインコーナーの場所で演奏してくれたり、四季折々にはフルート奏者やソプラノを歌うお友達とコンサート(もちろん無料)を、お店で開催してくれるファーム町田店お気に入りの永井由里さんのことだ。
店内で演奏する永井さん

そして、バイオリンを作ったNさんとは、多摩実顕地の島田弘さんのこと。
島田さんは学生時代からバンジョー演奏のミュージシャン。その趣味はいまも続いている。「音の調整を自分でしながら、楽器の構造と音色の関連性などに興味を持って、一から楽器を自分で作ってみたいと思って工房を見つけた」と、ファーム町田店のパン屋「カントリー」が休みの日を使って、1年ちょっとかけて念願のバイオリン制作を先日達成した。出来たばかりのバイオリンは、演奏技術の高い人に弾いてもらうことで音色がよくなるらしく、永井さんは「よく出来ているわよ」と弾いてくれている。

島田さんが製作したバイオリン

多摩実顕地 松本直次