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ヤマギシの村づくり3-(11)


    ヤマギシの村づくり3-(11)

    首都圏に「ヤマギシファーム町田店」オープン

    全ての実顕地生産物を、贈り物として届ける

    実顕地って何だろう? 私のイズム生活で現実に

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11月7日にいよいよ「ヤマギシファーム町田店」(常設店)がオープンします。
先月31日多摩実顕地では、関東各実顕地、三重地区実顕地、飯田、雄物川など全国から65名が駆けつけて、総勢100名での決起集会が行われました。
関東のそれぞれの実顕地メンバーは、多摩だけのものでなく、自分たち関東のお店として楽しんでやっていきたい。多摩の人からは、3月から市をやって来て、やっと常設店オープン、これからも、何事も固定しないで、日々変化するなかで、より良いものにしていきたいと、抱負を語りあったそうです。
多摩実顕地で初めて開かれた大市から早8ヶ月。この間、5月に「堺店」、7月には「名古屋店」が続いてオープンしてきました。
今年、年明けの展望でもあった、3大都市、東京・大阪・名古屋へのファーム常設店が実現となり、2015年に揃ってスタートすることができました。
ここへ至るには、多摩実顕地内外での数えきれない研鑽機会があってこそで、なかでも9月の岡部での全国実顕地づくり研は大きな転機だったように思います。
「町田店」ができることで、人の動きが活発になりそこから繋がっていくもので流れができていくでしょうし、野菜作りなど産業面でもさらに活気がでてくるのでは、と思います。
先日豊里では、ファームから繋がっての「ふるさと村」にたくさんの参加者があり楽しんで貰えたそうです。
そういったいろいろな意味で首都圏にファームが出来るのは大きなことで、実顕地一つの実動の中に「ファーム」を置いてみると、そこから生まれるものは計り知れないと、わくわくしてきます。
待望の「ヤマギシファーム町田店」開店です。

先月末に全実顕地あてに、今月の実顕地づくり研の資料として次の案内が送られてきました。

実顕地間一つ財布からの実動

今現在、各実顕地の食卓に並ぶ生産物には購入価格や生産実顕地からの請求書が存在します。
言い方を変えると実顕地間で生産物を売買する形になっています。
一つ家族、一体社会を営んでいく私達にとってこう言う仕組みが実顕地生活を複雑化している様に感じます。
 実顕地一つからの実動の一環として、この仕組みを見直し、全ての実顕地生産物を、これまでの米や牛乳と同様に本庁を通し各実顕地に贈り物として届けていきたいです。
•価格によって食卓の献立を決めるのでは無く、その時々の必要性に応じて実顕地生産物を自由に活用し全実顕地が豊かになっていく仕組み。
•実顕地生産物をお金のやり取りではなく、心のやり取りの為、即ち贈り合いの精神に活かしていく為の仕組み。
実顕地同士 贈り合いの心だけでやれるなら、それは私達の本望ではないでしょうか。
これを機に実顕地一つからの実動をより一層進めていきたいです。

日頃、実顕地の暮らしの中で、愛和館の食卓を囲む背景には便宜上とはいえ実顕地間で売買が発生してきていました。そのことを知っていても知らなくても日々豊かさを享受し次への活力としてきた私達です。一方無意識とはいえ、ある仕組みの中でやっていると知らないうちにそこからの観方・考え・行動になっていることも多々あるように思います。
今回、一つから観ての新しい仕組みができることによって、そしてそのことを一人ひとりが知っていくことによっての心の動きや、またそこから派生するもろもろが研鑽材料として賑わいをみせながら、私たちの心がさらに豊かになり、願ってやまない社会へ大きな一歩を踏み出していくことになりそうです。

9月末にスタートした磯部農場も1ヶ月が経ち母豚の移動、入豚も順調に進んでいるそうです。
当初は春日山実顕地の「農場」として立ち上げていこう、と話が進んできましたが、先発隊として準備を進めてきた若い人からの「実顕地として出発したい」という提案を受け研鑽してきました。そのことについて全国のメンバーから様々な意見やいろいろな反応があり、持ち越しで検討されるそうです。
この一連を通して「実顕地って何だろう?」という問いが私の中から生まれてくるようです。名称?名称ではないのでは?では内実?どんな内実?中身が大事なら名称は何でもよいのか?日々実顕地を創りそこでやっていこうとする意味は?ふと磯部出発研で出された「繋がりの中でできていく実顕地」という言葉が思い起こされます。
磯部の話がきっかけでしたが、磯部の話ではなくなってきたようです。
「実顕地って何だろう?」自らに還ってくるこの問いを、今月も共に村づくりを進めていく中で探り見出していきたいものです。

春日山実顕地研鑽部

2015年春日山研鑽テーマ

2014年春日山研鑽テーマ

2013年春日山研鑽テーマ

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コメント

  • 平山 義章(大阪)

    正直、むらnetはご無沙汰という感じだったのですが、
    「ヤマギシの村づくり」はよく読んでいて
    実顕地の最先端を感じられる気がしています。

    今月の内容は深いし、今後が楽しみになってきます。

    また実顕地を訪れた時には
    今までとは違う空気に包まれていそうです。

  • 佐々木君子(春日山実顕地・磯部農場)

     *初めてのお産 
    磯部農場初めての子豚が今日(11/6)産まれました。11頭で、平均1,3㎏いい滑り出しです。
    母豚の加減もこんな感じでよさそうだなと、ちょっと安心しました。

  • 平島春美(春日山実顕地)

    「全ての実顕地生産物を贈り物として、届ける」
    このテーマって実際、どう研鑽していくんだろう?って思ってました。
    きょうの春日山資料研2では発注業務についている人や、食生活の人以外はお金に換算して、あんまり考えてないよねーとはじめは言っていたのですがちょっと振り返ってみると、、、。
    うちのパンとか、うちの豚肉、うちの麺、よその(世間のという意味ではなく)豚肉なんて、思わず言ってるよねー。それは単に名称の替わりに使っているのではなく、そこの根底に流れているものに光をあてるってことかな?という話に段々なってきました。
    私は食生活が長かったし、発注もしていたので、例えば豊里の鶏肉より六川の地鶏のほうが高いし貴重なものだからそりぁ~滅多に食べないとか、もも肉は高く売れるから、私達はむね肉を食べておこうとか、当り前に考えてましたね。(今はどうかわかりませんが)そういうのって、直接関わっていなくても,浸透しているでしょうね。
    春日山は牛も豚もいるし野菜もつくってるし、パンも麺もあるから豊かすぎるくらい食べさせて貰ってるので、食材の高い安いで縛られてるとは感じないけど、そのことが影響してるところって、まだまだあるでしょうね。