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ヤマギシの村づくり3-(6)


    ヤマギシの村づくり3-(6)

    自動解任で時の最先端を楽しみ味わう

    ほんとうの考えと嘘の考えを分けることができれば

    〈共に〉の精神のあらわれ、ファーム直送便

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大潟実顕地80町歩の田植えも順調に終り、今年の米作りがスタートしました。交流から帰ってきた若い人達や、韓国実顕地で開かれた養鶏法研鑽会を出発してきた人達を迎え今日から新しい月が始まります。
今月は自動解任の月でもあります。
日頃の村づくりの中で、各地のファームや適期作業交流、日々の職場間での送り出し合いなど、わが職場・わが実顕地からの発想ではなく、身軽に実動し、自分のこととして考えていけることがずいぶん増えてきた実感があります。
毎日が自動解任だね、という言葉も聞かれるほどの、この間の動きですが、改めて自動解任期だからこそ、最先端の動きに触れ楽しみ味わいたいものです。

春日山では、連絡研で老蘇部から出された、村のお風呂に手すりを増やしたいという提案を、いろいろな場で1ヶ月かけ研鑽してきました。毎日の暮らしの中で、大きな要素となるお風呂についてのことで、いろいろな意見が活発に出されました。
どんなことにも一人ひとりの思いがそれぞれにある。そこからわたしはどのように考えていけるのでしょうか。
一つからの出発か、常識に照らし合わせた考えか、自由自在な考えか、これが正しいとしているものはないか、共通基盤といえるものが私の中にあるのか・・・。
宮沢賢治の「銀河鉄道の夜(異稿)」の中に次のような一説があります。
「みんながめいめいじぶんの神さまがほんたうの神さまだといふだろう、けれどもお互ほかの神さまを信ずる人たちのしたことでも涙がこぼれるだらう。それからぼくたちの心がいゝとかわるいとか議論するだろう。そして勝負がつかないだろう。けれどももしおまへがほんたうに勉強して実験でちゃんとほんたうの考とうその考とを分けてしまへばその実験の方法さへきまればもう信仰も化学と同じやうになる。」
手すりを付けるか付けないかの話ではなくなってきたようです。
「一つって、こういう状態だから一つ、というものではなく、たとえ意見が違ってひっかかったり、言い合いになっている状態でも、『どんな時も一つ』って観てやってみている。」という考えにも触れることができた研鑽機会でした。これからも引き続き探っていきたいです。

5月の食事会では、春日山牛のステーキとともに、初めてわが家の牛乳で作ったモッツァレラチーズが食卓に並びました。
酪農部からチーズづくりをやってみたいと提案があったのが3月下旬。早速、各職場・部門から寄ってのチーズ研。それぞれの持ち味が足され、夢も広がり思わぬ展開に。5月上旬、地域のチーズ工房を参観させて貰い、報告会。月末に予定している食事会でチーズを食べて貰えるのを目標にしよう!と、旧研鑽学校の厨房に寄って徹底美化しチーズ工房へ。
そして5月25日、わが家のチーズが誕生しました。
チーズそのものの味以上に、味わい深いものを感じた人も多かったようです。
一人のやりたい気持ちがみんなのものとなり村のチーズづくりになっていく。思えば、うどん工場を観音寺から春日山へ移設した時もこんなふうだったかな。三重県地区での蕎麦打ちも、日曜市もファームも、全てが今日の村づくりに繋がっていく(繋がってきている)ようです。

4月に立ち上がったファーム直送便は、固定のメンバーではなく各職場から入り合って進めているそうです。また6月12日に決起集会予定の名古屋ファームは、水沢地区で一番大きな職場になっていきそう、とも聞こえてきます。もちろん全実顕地あげて、ヤマギシファームを盛り上げていきたいです。
どこまでも拡がり繋がっていく、〈共に〉の精神のあらわれで、今月も一つからの村づくりをすすめていきたいです。

春日山実顕地研鑽部

2015年春日山研鑽テーマ

2014年春日山研鑽テーマ

2013年春日山研鑽テーマ