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ヤマギシの村づくり3-(8)


    ヤマギシの村づくり3-(8)

    大転換期!! 養鶏サミット開催へ

    皆が求めている新機軸を産み出す

    運動体としての実顕地 その中身は

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 今年も、夏の子ども楽園村が各地で開催され、多くの子ども達が仲間と寝食を共にする中で、家や学校では体験できない1週間を過ごしています。春日山でも職場体験や、各仲良し班に受け入れて貰っての班TO班(遊び企画)、ひよこの入雛など、村の暮らしに包まれ、ほんものに触れ、プールに虫取りにと子ども達の歓声で溢れています。

 養鶏サミットが、8月23日から2泊3日の日程で春日山で開催されるという案内が先月末に送られてきました。世界的な情勢、動物愛護(アニマルウェルフェア)の流れの中、平飼い養鶏が見直されてきたことや、飼育方法についての検討など、これからの社会式養鶏について場を持ちたいとの諸国実顕地からの提案がきっかけだそうです。
 ブラジル、スイス、オーストラリア、タイ、韓国実顕地からも参加予定で大きな研鑽会となりそうです。
 この2、3年かけての、ヤマギシファームや、実顕地づくり研、さらに本庁メンバーが全国・世界各地へ出向いての研鑽会など、実顕地一つからの動きが機を熟し、このような機会を持つことができました。
まさに、「大転換期!!」です。
 ヤマギシズム社会式養鶏法が発表されて54年、各実顕地からこの間やってきての様々な課題やテーマが出されることと思います。どのように研鑽し、見出していくことができるのでしょうか。それぞれのテーマの解決ということだけではなく、むしろ社会式養鶏に込められた、どのような社会(=実顕地)で養鶏をしていくかの、「どのような社会」に光をあて、「皆が求めている新機軸を産み出す」ことができるのか、産み出されていくのかが大きな楽しみです。

 先月7月の実顕地づくり研は産業編でした。いろいろな意見が出される中、「産業があってこそ実顕地が成り立つ」という発言もあったそうです。
 用意された資料にはこんな一節がありました。「イズム活動はイズム活動、金儲けは金儲けでどんどん金を儲けて、それをイズム活動に 注ぎ込もうとしていくと、知らないうちにイズム活動がお留守になる」「一体生活(実顕地)繁栄の秘訣は『それは共にやってきたから』です、と スッといえるかどうか」 (実顕地用養鶏法研鑽会資料より)
日頃の実感として、どんな世界に住んでいるのか、何を機軸に村づくりをしているのか私自身に問いかけられているようです。

 豊里の研鑽会で、ある若い人から「以前は自分の職場のことばかり考えていたが、ファームができてから、とにかくいろんなことを、拡大要素や運動面でも何でもやっていくと自分の中が膨らんできた」という発言があったそうです。
産業は産業、運動は運動、拡大は楽園村や特講で、と分けて考えがちな私たちですが、実は、一人ひとりの中にも、職場にも、実顕地にもいろんな側面が内在し、一つからの出発で発露し限りなく拡がっていきそうです。

 先日春日山では、酪農部の飼料稲を生産している地元の農家の方40名が来訪し、実顕地を参観しました。今建設中のバイオマス発電や、新牛舎(ロボット搾乳)の話に、「孫に、うちの飼料稲が牛のえさになって牛乳ができる。そんでもって、ついでに発電もしてるって言えるっていいじゃないか」と自分のこととして喜んでくれている姿がありました。
 また、酪農部の人からは、「理想の農業を語っている自分達がみえてくる。『みんなでやってきたから出来ちゃうんです。それで、皆さんにお願いがあるんですけれど日本の牛の餌は、出来るだけ日本で伊賀の田んぼでつくってください』僕達の背中に村の暮らしが息づいている。まさに 『一体』をわかりやすいかたちで目に見えるものとしてみんなで顕している。地域一体社会、まずは飼料稲から」という感想を聞かせてもらいました。

 この夏、どのような社会を描き、日々の村づくりを進めていくのか、共に創っていきたいです。

春日山実顕地研鑽部

2015年春日山研鑽テーマ

2014年春日山研鑽テーマ

2013年春日山研鑽テーマ